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エメラルファイト ディープ世代の当レース覇者ダンスインザモアとダブる/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2019年03月13日(水) 18時15分
 4・14皐月賞戦線もいよいよ佳境。今週はスプリングSが行われるのだが…。重馬場施行の弥生賞は8番人気のメイショウテンゲンが制しており、このままだと本番はサートゥルナーリアダノンキングリーといった「非トライアル組」の無敗馬が主役を張るムードが色濃くなってきた。果たして同じ中山を舞台にしたトライアルから有力馬は出現するのか?

 希望的観測込みで今回のスプリングSのメンバーを見渡すと、5戦のキャリアを持つ関東所属馬ながら、意外にも中山が初めての出走となるエメラルファイトの存在が何とも気になる。

 管理する相沢調教師は2005年にダンスインザモアで当レースを制覇。「ディープインパクトと同じ年でね。初めて対決した皐月賞(8着)のパドックでは、ウチの馬のほうがよほど良く見えたんだけど…」とトレーナーは冗談交じりに当時を振り返ったが、実はダンスインザモアスプリングS参戦も芝マイルの500万下(東京)を勝った直後。舞台が京都とはいえ、同じ芝マイルの500万下(白梅賞)勝ちから駒を進めてきたエメラルファイトと過程はダブる。翌週の毎日杯を視野に入れつつも「皐月賞を目指すなら、毎日杯よりもここ」と出走意思を固めた。

 エメラルファイトのレースぶりを改めて見直すと、大外枠から出遅れながらも、メンバー最速上がりで追い上げた朝日杯FS(6着)ほか、後手に回っても、最後までしぶとく脚を使う競馬ばかり。このあたりもダンスインザモアと重なるところだ。

「しまいは確実に脚を使える馬なんだよね。ゲートはこの中間もしっかり練習してきたから大丈夫だろう。馬体がしっかりしてきて状態もいいから、GIにつながるレースをしてほしいね。あとはジョッキーがうまく乗ってくれれば」(相沢調教師)

 手綱を託すのは愛弟子の石川。この2人に関しては年明けの京成杯カイザースクルーン(10着)で出走する際、当コラムで“年男”であることも絡めて紹介したが、コンビでの重賞挑戦は今年2度目。2人にとっても、当欄にとってもリベンジなるかという一戦だ。

 石川にとってはアイビーS(3着)以来のコンビ復活。ここ2走は自身の手綱ではなかったが、「攻め馬にはずっと乗っていたので、具合の良さは感じていましたし、先につながる内容のある競馬をしてくれたと思っています。新馬戦のころは周りを気にしてガタつくところがあったのですが、今は成長して稽古でも落ち着いて乗れるようになってきました」。

 所属騎手としてデビュー時からの状態の変化や癖、成長を知っているからこその手応えがある。

「今なら一番のセールスポイントは操縦性の高さと言っていいんじゃないかな。なので中山は合いますね。重賞でも通用すると思っています」と力強く締めくくった。

 ちなみにエメラルファイトを担当する佐藤美世人キュウ務員も年男。遅ればせながら春風の吹く季節に“年男旋風”が巻き起こりそうな予感がする。

(立川敬太)

東京スポーツ

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