今年2月に行われた
フェブラリーS(GI)で、GI初騎乗を果たした
藤田菜七子騎手。今度は同レースでもコンビを組んだ
コパノキッキングとともに、4月10日(水)に
大井競馬場で開催される
東京スプリント(JpnIII)に参戦。自身初の重賞制覇に挑みます。
そこで今回は“一線級で活躍する先輩女性騎手”からエールを頂くべく、名古屋所属の
木之前葵騎手を取材。菜七子騎手への応援メッセージとともに、自身の初重賞制覇時の思い出を伺いました。(取材・文=赤見千尋)
――
藤田菜七子騎手の活躍はどうご覧になっていますか?
大きな舞台に乗れる菜七子ちゃんは本当にすごいと思いますし、GIにも騎乗して、騎手として正直羨ましいです。最近の乗り方を見ていると、これまで以上に追い方が低くなっていて、重心が馬と近いんですよね。馬にとって楽に走れるのではないかという感じがしています。どんなトレーニングをしているのかとか、詳しく聞いてみたいです。
――直接お話したことは?
あるんですけど、競馬の時だったり、テレビの取材だったりで、ゆっくり話したことがないんですよ。今度ご飯に行こうねって言っているんですけど、なかなか日程が合わなくて実現していないんです。
――名古屋に遠征に来た時の印象はいかがでしたか?
3年くらい前なんですけど、その時わたしの乗り馬に乗って、逃げ切っちゃったんです! うわ〜やられたって思いました(苦笑)。人気薄の馬だったし、初騎乗で力を出し切ったわけで、本当にすごいなと。わたしも刺激を受けて、もっと頑張ろうと思いました。
――現在菜七子騎手は初重賞制覇が期待されていますが、
木之前騎手の初重賞制覇は2016年の新春
ペガサスC。圧倒的1番人気だった
カツゲキキトキトで制しました。
あの時はものすごく緊張したんですけど、本当に馬が強くて、何もしないで勝たせてもらいました。自分は何も出来ていない状態だったのに、馬が頑張ってくれて。本当に馬と関係者の方々に感謝しています。ただ、その前にも勝てそうな機会ってあったんですよ。でも引っ掛かってしまってダメでした…。重賞を勝つというのはとても大きいと思います。自分の気持ち的にも、周りの見る目も。簡単には勝てないですし、馬との出会い、めぐり逢いも大切ですから、そういう馬を任せてもらえるように頑張ります。
――4月からは
JRAのルールに合わせて永年2kg減での騎乗が始まりますね。
はい! これはかなり大きなことです。スタートダッシュや最後の粘りが違うと思うし、何より馬も集まりやすくなると思うので。菜七子ちゃんの活躍によって地方にもいい影響が出ているので、このチャンスを活かしたいです。
――では、
東京スプリントで
コパノキッキングに騎乗する菜七子騎手にエールをお願いします。
フェブラリーSの時は厳しい展開になってしまいましたが、最後伸びて来たので熱くなってかなり応援しました。今回は2回目の騎乗なので、馬のこともさらに良くわかると思うし、ぜひ頑張って欲しいです。今回も全力で応援します!