ウオッカや
ブエナビスタなど、数々の名牝が優勝馬に名を連ねる春の最強牝馬決定戦。マイラーと中距離馬の一線級が一堂に会するため難解な一戦になることも多く、過去5年では1番人気馬の優勝はなく高配当も生まれやすい。
1.前走
阪神牝馬S組の巻き返し
阪神牝馬Sの距離が1400mから1600mに変更された16年以降、このレースからのローテで臨む馬が3連勝中。単に出走数が多いというのもあるが、昨年は3着以内を独占したように繋がりは無視できない。特筆すべきは
阪神牝馬S勝ち馬は過去10年で未勝利であるということ。惜敗してきた馬の巻き返しの方が目立つ。
2.若い世代が中心
過去10年で4・5歳馬の成績が(8・9・8・117)なのに対し、6歳以上の馬は(2・1・2・31)。6・7歳で連覇を果たした
ストレイトガールという例もあるが、この馬は
スプリンターズSを優勝するなど牡馬の一線級相手でも見劣らないスピードを持っていた馬。基本的は若い世代の馬が中心になるとみてよさそうだ。
3.近年は「格」よりも立ち回り
以前には
ウオッカ、
ブエナビスタ、
アパパネらが優勝しているが、近年は
ヌーヴォレコルト、
ミッキークイーン、
ショウナンパンドラ、
リスグラシューなどクラシック路線で活躍していた馬の差し届かないケースが多い。同じ舞台で行われる
安田記念の過去10年の平均前半3Fタイムが34.0(不良馬場の14年を除く)なのに対し、
ヴィクトリアマイルは34.5。比較的落ち着いた流れになりやすく、中距離路線で活きる末脚よりもマイルに適応した器用さの方が問われやすいようだ。
レッドオルガは前走の
阪神牝馬Sを0.1秒差の7着。出遅れてスムーズさを欠いたが、最後の直線での末脚には見応えがあった。これまで東京マイルでは(2・1・1・0)と抜群の成績を残しているので今回の舞台に替わるのはプラス。前々走の
東京新聞杯で1:32.0の時計をマークしているように時計勝負にも対応は可能だ。