前走の中山牝馬S(GIII)で重賞初勝利を飾ったフロンテアクイーン(牝6・美浦・国枝栄)は、三浦皇成騎手が乗ってウッドチップコースで3頭併せの追い切りをこなした。追い切りを終えて、三浦騎手と国枝調教師の共同記者会見が行われた。

■三浦騎手

(今朝の追い切りについて)
「良い意味での余裕があって状態も良いので、今週もしっかり終いは体を使わせて動かしておいてくれと先生から指示がありました。反応を見る程度だったのですが、それでもすごく良い反応をしていましたし、申し分のない動きだったと思います。追い切りに行く前から歩きなどすべてを含めて状態の良さが伝わってきました」

(前走の中山牝馬Sと比較すると？)
「前回の前の追い切りは乗ってはいなかったのですが、確実に今回の方が馬の雰囲気は良いのではないかと乗っていて思いました」

(中山から直線の長い東京に替わるが？)
「勝ち切れないレースが多く続いていた分、いろいろな経験をレースの中でしていると思いますし、今までのレースを見ていても東京は問題なさそうです。前走乗った時に次のヴィクトリアマイルに向けて、いいステップレースになったのではないかなと僕は思っていたので、コース替わりの心配は一切していないです」

(この馬の強さや魅力は？)
「前走はスムーズな競馬ができましたが、目標になるレースでもありました。その中で直線では僕としても追い負ける気はしなかったですけど、それ以上に最後は踏ん張ってくれました。中山の急坂でのあの踏ん張りはすごい勝負根性だと思いますし、そこが1番の武器になると思います」

(中山牝馬Sが三浦騎手にとっても700勝目に節目の勝利だったが？)
「前走時は急遽の代打という形での依頼だったので、700勝目というのは全く意識していなくて、とにかくこのチャンスを生かさなければという気持ちで一杯でした。

　勝ってみれば700勝という感じで、プレゼントしてくれたこの馬に感謝していますし、僕を選んでくれたオーナーや関係者の皆さんに感謝しなければいけないと思っています。この馬で大きいところで結果を出したいという気持ちがさらに強くなりましたし、今回とても期待しています」

(国枝調教師と何か話をしていることは？)
「競馬のことに関しては一任してもらっているので、そこは僕があとは自信を持って乗るだけです。その中でも良いイメージで競馬に行けるように、1週前と当週と追い切りに乗せて頂きました。すべては枠が出てからですが、本当に良い状態で臨めると思うので、楽しみにしています」

(今イメージしているレースの展開等は？)
「強い馬がたくさんいて、その中である程度の位置取りは想像はつきますけど、とにかく自分をしっかり持っている馬なので、ペースに惑わされにくいところがあります。

　前走もいいところを自ら取りに行ってくれましたし、そういう意味ではよほどの展開にならない限りは対応してくれるのではないかなと思います。あとは僕がそこを瞬時に判断して良いポジションを取れれば、間違いなく最後は良い脚を使ってくれると思います」

(最後にファンにメッセージを)
「GIの舞台で、フロンテアクイーンで勝ちたいと思いますので、当日応援をよろしくお願い致します」


■国枝調教師

(今朝の追い切りについて)
「ここに来て馬に少し余裕があるのかなという感じがするので、前に2頭置いて終いを伸ばすという調教をしました」

(追い切りについて三浦騎手とは何か話を？)
「いい感じで伸びてくれて、すごくいい感じですと言ってくれました」

(状態は？)
「心身ともに充実しているという感じはしました」

(重賞初制覇となった前走の中山牝馬Sを振り返って)
「少し届かなかったり、差されたりというのがあったのですが、前回は理想的な競馬で終いはよく頑張ってくれました。皇成(三浦騎手)もうまく馬の持ち味を生かして落ち着いて乗ってくれたのではないかなと思います。いつも善戦してくれるので、ここに来てより充実したかなとは思います」

(この勝利を機に、馬の状態等に変化は？)
「普段すごくリラックスしていて、体の張りも良いです。成長というか、衰えずにいい感じで頑張ってきてくれています」

(8着だった2年前のこのレースの時と比べての上積みは？)
「余裕があると言いますか、しっかり動けるようになっていると思います」

(前走も騎乗した三浦騎手に期待するところは？)
「落ち着いて自信を持って乗ってくれると思います。毎週調教にも乗ってくれていますし、良い感じだということで、本人が楽しみにしているようです」

(東京マイルの適性は？)
「競馬がしやすい馬場ですからね、余裕を持って競馬に臨めるのではないかなと思います」

(最後にファンにメッセージを)
「いつも全力で走ってくれますので、今回も頑張りたいと思います。よろしくお願い致します」

(取材・文：佐々木祥恵)