牝馬クラシック第2弾の「優駿牝馬(
オークス)」。3歳牝馬が定量55キロを背負い、東京競馬場の芝2400mで、スピード、スタミナ、そして底力を競う。第二次大戦後、しばらくは秋の東京開催だったが1953年からは現行位置で行われて(馬インフルエンザの大流行により
中央競馬の開催スケジュールが大幅に変更された1972年を除く)いる。
1着同着があるために過去10年で11頭の勝ち馬がいるレースだが、1〜3番人気馬は8勝2着5回3着5回と堅調。1番人気馬も5勝2着2回3着1回と人気に応えている。馬券の対象とならなかったのは、2011年の
桜花賞マルセリーナ(4着)と、その翌年
フローラSを快勝して駒を進めてきた
ミッドサマーフェア(13着)のみ。後者の年は3番人気だった
ジェンティルドンナが圧勝している。ローテーション別では
桜花賞組が8勝と最も多く、
忘れな草賞組が2勝、
フローラS組が1勝2着4回。
忘れな草賞を
ステップにこのレースを制したのは、15年
ミッキークイーンと11年の
エリンコートの2頭だ。
桜花賞1番人気で4着◎
ダノンファンタジーは、昨年の
最優秀2歳牝馬。
桜花賞はデビュー戦で敗れている
グランアレグリアを意識しすぎたようなレース運びでリズムを崩したが、2歳時は
阪神ジュベナイルフィリーズ含め、末脚で勝負するような
スタイルだった。
母ライフフォーセールは南米アルゼンチンの名牝でダートとはいえ2200mのGI勝ち馬。過去10年で3頭の勝ち馬を出している
ディープインパクト産駒でもあり、同世代の牝馬同士ならば距離だけで評価を下げる必要はないと判断した。
阪神ジュベナイルフィリーズ2着、
桜花賞3着◯
クロノジェネシスが戴冠を狙っている。祖母の全姉
フサイチエアデールは
桜花賞2着、
オークス5着で
エリザベス女王杯2着2回。母がダート1700mの勝ち馬で、父が
凱旋門賞優勝馬
バゴならば距離延長に不安はない。東京コースは2戦2勝で、相性も良い。
3番手以下の評価が難しいが、昨年の
アルテミスSで目の覚めるような末脚を繰り出した▲
シェーングランツ。一昨年の優勝馬
ソウルスターリングの半妹で、
母スタセリタは仏
オークスなどGI競走6勝馬。母の父モンズーンはドイツのチャンピオンサイアーと血統レベルは高い。今回は、
アルテミスS以来となる関東圏での競馬で改めて期待したい。
距離延長で逆転を狙う△
シャドウディーヴァと、前走は外枠に泣かされた△
フェアリーポルカ。不敗の△
ラヴズオンリーユーは押さえにまわして、穴で△
カレンブーケドールの名前を挙げておきたい。出遅れた
スイートピーSは不本意な競馬だったが、向こう正面からスパート。最後までバテずに後続の追撃を抑えきった内容は印象深い。