いわずと知れた
日本ダービー。競走馬として生を受けたサラブレッドが、その最高の栄誉をかけて東京競馬場の芝2400mで争うレースだ。
過去10年で1〜3番人気馬は8勝2着4回3着4回。1番人気馬は3勝2着1回3着3回。ローテーション的には
皐月賞からの直行組が9勝2着7回3着4回。
皐月賞を
スキップしてダービー馬となったのは2013年の
キズナのみ。過去10年間で連対を果たした20頭は
皐月賞、
京都新聞杯、
青葉賞のいずれかを
ステップレースにしている。
本命は
皐月賞2着◎
ヴェロックス。3歳になってからは重賞以外で賞金を積み上げてきたが、その
皐月賞は自分から仕掛けていく積極的な競馬で見せ場を作った。最後は
サートゥルナーリアに力でねじ伏せられてしまったものの、内容的には十分に評価できる。成長力があるだろう
ジャスタウェイ産駒で、母はドイツの
オークストライアル優勝馬。その父は名種牡馬モンズンで距離に不安はない。東京コースも2歳時に経験済みだ。
◯
サートゥルナーリアは
ホープフルS以来3ヶ月半ぶりの出走となった
皐月賞で1番人気の支持を受けて、そして快勝した。レースを1度使われた上積みは当然あるだろうから、同じメンバーを相手に負けることは考えにくい。その一方で、芝2100m以上の距離で勝った
ロードカナロア産駒は
アーモンドアイのほかは1月の未勝利戦に勝った1頭だけというデータもある。
アーモンドアイとは、母が中長距離のGI勝馬という共通点があるものの圧倒的人気が予想されるだけにやや割り引いた。
3番手には▲
ランフォザローゼスを抜擢。
ドゥラメンテや
レイデオロと同じ
キングカメハメハ産駒で、母は
ディープインパクト×
エアグルーヴという最上級の血統。1月の
京成杯以来となった
青葉賞では勝ち馬にハナ差まで詰め寄った。この馬も久しぶりの競馬を1度使われた上積みが期待できる。
皐月賞3着△
ダノンキングリーはダートの短距離で活躍した▲
ダノンレジェンド、
ダノングッドの半弟だが、父が
ディープインパクトに変わり“鉄板配合”となった。
皐月賞の内容から距離延長が大きなマイナスになるとは思いにくいが、コンスタントに使われてきた馬だけに
皐月賞からの上積みという面では1歩劣るのではないか。
距離延長に望みを託すのは△
クラージュゲリエ。キャリア不足を承知で△
シュヴァルツリーゼ。2歳時とはいえ、東京コースの重賞勝ち馬△
ニシノデイジーは
弥生賞、
皐月賞は思うような競馬ができなかった。これらのレースぶりにも注目したい。