「
日本ダービー・G1」(26日、東京)
令和初の祭典は波乱の幕切れとなった。2番手抜け出しからしぶとく押し切り、同世代7071頭の頂点に立ったのは12番人気の
ロジャーバローズ。2着は
ダノンキングリー(3番人気)、3着は
ヴェロックス(2番人気)。圧倒的1番人気に推された
皐月賞馬
サートゥルナーリアは4着に終わった。
指揮官の厳しい表情が全てを物語っていた。
ロジャーバローズを管理する角居師は、4月1日に蹄葉炎で天国に旅立った
ウオッカで栄冠を手にした07年以来、2度目のダービー制覇。「勝ってうれしいのと、悲しいのがありました。1番人気を背負った馬が負けてしまったので…。複雑です」。圧倒的な支持を集めた僚馬
サートゥルナーリアが4着に敗退。手放しでは喜べなかった。
道中は大逃げを打つ
リオンリオンに続く2番手。直線半ばで先頭に立ったが、後ろの僚馬も見ながらだったため、「ちょっとよく分からなかったです」と勝利を確信するのにも時間がかかったほどだ。「前々走(ス
プリングS7着)は
パニックになったけど、日に日に落ち着きを取り戻した」。平常心で臨めたことが、12番人気での大仕事につながった。
今後は夏休みの予定。オーナーは1次登録を済ましている
凱旋門賞・仏G1(10月6日・パリロンシャン)にも前向きで、トレーナーも「行くというのであれば準備したい」と意欲的だ。同世代7071頭の頂点に立った素質馬は、視線を世界の舞台に移し、さらなる強敵へと立ち向かっていく。
提供:デイリースポーツ