NHKマイルCからスタートした東京競馬場での5週連続GI開催も、いよいよ今週の
安田記念でフィナーレ。今開催の東京芝コースは、
ヴィクトリアマイルで半マイル通過44秒8のペースで逃げた
アエロリットが5着に粘ったように、とにかく超々高速馬場です。先週の
日本ダービーもひと雨降った影響なく高速決着となりました。
今週も高速馬場で行われるであろう
安田記念ですが、注目はやはり二強。昨秋の
ジャパンCで圧巻の走りを見せつけた
アーモンドアイと、休養明けの
金鯱賞でマイル〜中距離路線のGI上位馬を撃破した
ダノンプレミアムです。ローテーション上からも
ダノンプレミアムに大きな魅力を感じていましたが、ここまで外枠ですと懸念材料となります。しかも、1頭内に
アーモンドアイがいるとなると、楽にいい位置を取らせてもらえるかどうか? これまでのレースのように前に壁を作れないリスクもあります。
そして、
アーモンドアイはハイペースで末脚を生かしてこその馬。一方、
ダノンプレミアムはスローペースで前から押し切りたい馬。もし二強がワン、ツーを決めるとなると、レースの流れは平均ペース前後が理想とされますが、スタートして3コーナーまで約550mもあるUターンコースの東京芝1600mは極端なペースが発生しやすいもの。
2016年のように、逃げ馬に他馬が競り掛けなければ
ロゴタイプの逃げ切りが決まる場合もあるし、2017年のように逃げ馬
ロゴタイプが他馬に競り掛けられると、勝った
サトノアラジンのような追い込みが決まったりもします。
そして、昨年2018年のように超々高速馬場でほとんど緩みが生じない1分31秒台前半の決着に突入してくると、コーナーロスが命取りとなるので外枠の馬が完全アウトになる場合があります。たとえば4歳になってからは安定した末脚で、常に3着以内を誇る
リスグラシューが唯一馬券圏内に突入できず、8着まで凡退したのは14番枠から外々を回ることになった昨年のこのレースなのです。
つまり、展開、ペースによっては
アーモンドアイ、
ダノンプレミアムが共倒れして、大波乱になる可能性も充分にあると考えています。いずれにしても、
アーモンドアイと期待していた
ダノンプレミアムが外枠に入ったことで、購買意欲が高まるレースになったことは間違いありません。(文=山崎エリカ)
年間回収率111%(5/31時点)類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家山崎エリカの最終結論は
アーモンドアイか、
ダノンプレミアムか、それとも?(※
安田記念の予想はレース当日公開予定です)