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新馬戦スタートから攻勢かける ゴドルフィンの主役候補ホールタイム/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2019年06月12日(水) 18時00分
 令和の新馬戦が始まり2週間。ここまで東西で9鞍の番組が組まれ、計85頭がデビューを果たした。ちなみに昨年は同じく9鞍で117頭。全体的には大きく頭数を減らしている中にあって、ある名義の馬が勢力を拡大している。

 昨年のこの時期は、まだデビュー馬0頭だった“チーム・ゴドルフィン”が、今年はすでに3頭(そのうちの1頭トリプルエースは勝ち上がり)も出走を果たしているのだ。そして今週もまた所属馬がベールを脱ぐ。その馬については後述するとして、いかにして2歳馬のデビューが早まったのか? ダーレー・ジャパンに話をうかがった。

「昨年12月に(北海道)日高町のダーレー・キャッスルパークの坂路コースが完成しました。屋根付きで全長1200メートル。勾配は4%です。やっぱりこの坂路ができたことで、全体的に育成の進行が早まりましたね」(レーシングオフィス アドミニストレーター・増田悠弥氏)

 ちなみに栗東坂路は傾斜の一番きつい区間で勾配4・5%だが、これはタイム計測区域外。スタートから300メートルまでが2%、そこからゴールまでが3・5%となっている。つまりトレセンよりも、ハードな環境で鍛錬を積んでいるというわけ。かくして増田氏の話す通り、デビューの早期化が顕著となったわけである。

 さて、そんなチーム・ゴドルフィン。直近の活躍馬といえば、やはり誰の頭にもファインニードルの名が浮かぶだろう。「最優秀短距離馬」に選出されたのが昨年とあらば、やはりその直後にはこれを管理した厩舎に期待馬を預けるのが自然な流れ。つまり今年、高橋忠厩舎に所属するゴドルフィン名義の2歳馬には注目すべし――である。

 前置きがすこぶる長くなってしまったが、日曜(16日)阪神の芝外1600メートルにスタンバイしている高橋忠厩舎の期待馬がホールタイム(牡=父Dream Ahead母Abend)。あまり聞き慣れない父名かもしれないが、欧州の芝1200-1400メートルのGIで5勝、2011年の欧州最優秀スプリンターにも選ばれている。秘めたるスピード値は相当に高いはずだ。しかも…。

「ただスピードがあるだけじゃなくて、いい意味で遊びがあるんですよ。気性も素直ですし、今いるゴドルフィンさんの2歳馬の中では一番動いてますね。1週前追い切りでは、僕はホールタイムの併走馬にまたがっていたんです。先行していたので“いつ来るかな、いつ来るかな”なんて見ていたら、シューン!って…。あっさり抜いていきましたからね(笑)」(鵜木助手)

 スピードだけでなく、扱いやすさにも優れた高性能ボディー。今年は早期攻勢をかけているゴドルフィンだけに、その出世頭となるべき存在もまた、早期デビュー組にいるのでは? その筆頭候補がこのホールタイムとみている。

(清水友哉)

東京スポーツ

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