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【函館スプリントS】カイザーメランジェ快逃V 7頭G3は5番人気馬で波乱

デイリースポーツ
  • 2019年06月17日(月) 06時00分
 「函館スプリントS・G3」(16日、函館)

 禁止薬物の検出による競走除外の影響により、7頭立てで行われたサマースプリントシリーズの開幕戦は波乱の決着となった。5番人気のカイザーメランジェが、逃げ切ってうれしい重賞初制覇。殊勲の江田照男騎手(47)=美浦・フリー=は12年3月の日経賞ネコパンチ)以来、7年ぶりのJRA重賞勝ちとなった。圧倒的な1番人気に支持されたタワーオブロンドンは3着に敗れた。

 少頭数になっても人気通りに収まらなかった。好スタートを切ったカイザーメランジェは迷わずハナを奪い、前半3Fを34秒4と絶妙のペースで運ぶと、直線に入っても後続を寄せつけず、1馬身半差をつけて押し切った。

 まさに“穴のエダテル”の本領発揮だ。7年ぶりのタイトル奪取に、江田照は右手の力強いガッツポーズで喜びを表した。「行く馬もいなかったし、変に小細工はせずにこの馬のペースで行きました。道中もすごくリラックスしていて、これなら最後まで頑張れるという手応え。厩舎スタッフがうまく調整してくれました」と会心のレース運びに笑顔。最後はテレビカメラに向かって、「江田照男は生きてます!」と高らかに復活を宣言した。

 作戦は全て任せていたという中野師も15年フェアリーS(ノットフォーマル)以来のJRA重賞V。「たぶん逃げるだろうなとは思っていた。後ろに人気馬(タワーオブロンドン)が控えていたせいで無理に競り掛けられなかったし、時計がかかったのもよかったね」と振り返った。

 次戦にはオープン特別のバーデンバーデンC(7月14日・福島)を予定していたが、リフレッシュ放牧を挟み、キーンランドC(8月25日・札幌)に変更となった。「重賞を勝ってくれたからね」と指揮官。実戦を使われながら力をつけてきた個性派が、サマースプリントシリーズを大いに盛り上げてくれそうだ。

提供:デイリースポーツ

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