上半期ダート競馬の総決算、
帝王賞(Jpn1)まであと3日。
インティと並び有力と目されていた
ゴールドドリーム、
ルヴァンスレーヴの相次ぐ出走回避により、より難解な一戦へと様相が変わった。
今回は、そんな今年の
帝王賞を攻略するべく、
AlphaImpactが開発したAI予測エンジン『
AlphaTwinkle』の要素となっている約2000種類の
ファクターの中から、AIが特に重要だとピックアップした3つのポイントについて、過去10年の
帝王賞の結果と照らし合わせながら分析していく。
まず、1つ目のポイントは「獲得賞金」である。出走馬の実力を比較する方法として、他にも勝利数や連対率などが使われるが、出走馬のレベルはレースごとに違うので、1勝の価値も当然異なる。その点、レース賞金は、そのレースの格によって決まり、格の高いレースは出走馬のレベルも自然と高くなるので、馬の実力を表す
ファクターとして適しているとAIは判断しているようだ。
過去10回の
帝王賞に当てはめてみると、出走馬の中で「過去1年間の獲得本賞金」が最も高額だった馬の成績は【3・4・2・1】とかなりの好成績。馬券圏外に飛んだのは1度きりと鉄板級の堅実さだ。さらに、複勝回収率は105%とプラス収支。
帝王賞出走予定馬の中で、過去1年の獲得本賞金の上位は
インティ(2億1220万円)、
オメガパフューム(1億8675万円)、
チュウワウィザード(1億6680万円)となっている。
2つ目のポイントは、「馬齢」である。今年の
帝王賞は下は4歳から上は9歳と幅は広めで、過去の
帝王賞で馬券内に絡んだ馬の馬齢もマチマチではあるが、AIが馬券的な美味しさを高く評価したのが「
JRA所属の4歳馬」である。同条件馬の過去10回の
帝王賞の成績は【2・2・1・2】と世代別で最も勝率、複勝率が高く、単勝回収率175%、複勝回収率98.5%と配当妙味も抜群だ。今年の出走予定馬では、
オメガパフュームと
チュウワウィザードが該当するので注意しておきたい。
3つ目のポイントは、「逃げの実績と枠順」である。
帝王賞のコースである
大井競馬場2000mは、スタートからの距離が長く、外枠の馬が位置取りしやく有利で、またスタミナも要求されるため、逃げ切るには厳しいコースと言われている。ただ面白いことに、過去に「逃げ」で成績を残している「内枠」の馬が
帝王賞を好走する、というのがAIが見つけたパターンである。
過去10回の
帝王賞で、「近5走で逃げて連対した実績のある1〜3枠の馬」という条件の馬の成績は【3・2・1・3】と勝率33.3%、複勝率66.7%と好成績を残しており、単勝回収率234%、複勝回収率106%と馬券的な妙味もバッチリだ。
帝王賞出走予定馬の中で、近5走で逃げの連対実績のある馬は、
インティ、
シュテルングランツ、
スーパーステション、
グレイトパールの4頭。これらの馬が何枠に入るかは要注目だ。
※本記事内容は6/20時点での出走予定馬をもとに作成しております。