春の
グランプリという
宝塚記念は、暮れの
有馬記念同様にファン投票によって出走馬が決定するドリームレース。かつて
天皇賞・春(京都3200m)〜
宝塚記念(阪神2200m)〜高松宮杯(中京2000m)というローテーションが一般的だった時期もあるが、高松宮杯が1200mの
高松宮記念となり、
安田記念の施行時期がずれ込む中で現在は6月下旬となった。
過去10年で1〜3番人気は5勝2着5回3着5回。1番人気に限れば2勝2着3回3着2回と微妙だが、定量戦で行われる古馬GI競走だけに比較的堅調だ。
やはりというか、
天皇賞・春から駒を進める馬が過去10年間で5勝。同じような距離で行われる
鳴尾記念や
金鯱賞、あるいは
大阪杯組も悪くない。逆に海外帰りでは延べ11頭が挑戦し、12年に香港帰りの
ルーラーシップが2着、ドバイを使った16年
ドゥラメンテが2着、13年
ジェンティルドンナが3着。日本調教馬ではないが昨年の2着ワーザーも香港からの刺客だったが、勝ちきることはできなかった。
天皇賞・春の1〜3着不在となった今回は、同じ阪神競馬場の内回りコースを使用する
大阪杯組が主流になりそうだ。
大阪杯からの違いはスタート地点が200mほど後方になるということ。最初のコーナーまで距離があるので、乱ペースにはなりづらく、今回は◎
キセキのひとり旅が見込めそうだ。そうなれば、昨年の
ジャパンカップでレコード樹立を演出したスピード能力がいきる。
◯
アルアインにとっては200mの距離延長が鍵になりそう。とはいうものの、この距離では3戦して2着3回。阪神競馬場は4戦して3勝3着1回と馬券的には
パーフェクトだ。大きく評価を下げる必要はなさそうだ。
遠征帰りとはいえ、ダービーと、
天皇賞・秋に勝ち、
有馬記念2着の▲
レイデオロが出走してくる以上、4番手以下には落とせない。ドバイでは押し出されるように先頭に立ってリズムを崩してしまったが、国内では4カ月ぶりの
皐月賞以外は3着を外していない堅実派でもある。
復活の兆しを見せている△
マカヒキ、
宝塚記念に強い
ステイゴールド産駒の△
エタリオウが押さえ。あと1頭は牝馬の△
リスグラシューに連下の期待をかけてみたい。