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【勝負の分かれ目 宝塚記念】レーン騎手の好判断。1コーナーまで楽に行ったリスグラシューが圧勝

  • 2019年06月23日(日) 18時45分
 GI馬6頭が顔を揃えた第60回宝塚記念のゲートが開いた。

 最も早いスタートを切ったのは6番のスティッフェリオだった。

 最内の1番枠を生かして先手を取ると見られていたキセキは、鞍上の川田将雅が手綱をしごいてもなかなか進んで行かず、正面スタンド前でようやくハナに立った。

 対照的に、抑え切れないほどの手応えでスタートしたのが、ダミアン・レーンが乗る紅一点のリスグラシューだった。大外12番枠から出て、徐々に内に切れ込みながら先行馬に取り付き、キセキに並びかけそうなところまで来て1コーナーに入って行った。

「いいスタートを切って、先頭に行くか悩みましたが、流れから、ここ(2番手)で大丈夫だと判断しました」とレーン。

 逃げるキセキを1馬身半ほど前に見る2番手で折り合いをつけた。馬1頭ぶん外で、キックバックを受けず、馬場のいいところを走っている。

 4コーナーを回りながらキセキに並びかけ、直線へ。レーンはこう振り返る。

「非常に手応えがよかったので、直線に入ってからは自信がありました」

 ラスト200m地点でレーンの右ステッキを入ると、リスグラシューは、それを合図にさらに末脚を伸ばし、2着のキセキを3馬身突き放した。

 勝ちタイムは2分10秒8。

 圧勝と言っていい内容で、史上4頭目の牝馬の宝塚記念優勝馬となった。

 道中、先頭を行くライバルを終始射程に入れて走り、ラスト3ハロンをメンバー最速、それも2番目の馬(スワーヴリチャード)よりコンマ5秒も早い35秒2でまとめてしまうのだから、後ろの馬はたまらない。

 キセキも、ラスト3ハロンでメンバー中3番目の35秒8の末脚を使えるペースで逃げたのだから、戦術としては正しかったと言えよう。

 先述したように、キセキは、促されてようやく単騎逃げの形に持ち込んで1コーナーに入ったが、リスグラシューは引っ張り気味の手応えで楽に並びかけた。そのあたりも、最後の伸び脚の違いにつながったように思われた。

(文:島田明宏)

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