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【ディープ追悼・2005年有馬記念】16万票を超える得票でファン投票1位 ハーツクライを捕えきれず初の敗戦

  • 2019年07月31日(水) 14時00分
 2019年7月30日、史上2頭目の無敗の三冠馬・ディープインパクトが17歳でこの世を去った。現役時代はすべての国内レースで上がり最速をマークする圧倒的な末脚を武器に通算14戦12勝という成績を残し、GI勝利は「7」を数えた。また、種牡馬としてもその強さを産駒に伝え、5頭のダービー馬をはじめ多くのGIホースの父となり、既に産駒のJRA・GI勝利数は「51」。現役時代と同様に、日本競馬界を牽引してきた。

 今回はこの稀代の名馬への追悼企画として、新馬戦からラストランとなった有馬記念まで、ディープインパクトの現役時代全14戦を改めて振り返る。

■記念すべき第50回で160,297票を集める

 菊花賞を制し、シンボリルドルフ以来となる21年ぶりの無敗の三冠を達成したディープインパクト。残る年内の出走はグランプリ有馬記念のみとなった。ファン投票では160,297票を獲得し堂々の1位。この得票数は今でも21世紀の有馬記念ファン投票において最大の票数となっている。

 この年の有馬記念には前年覇者・ゼンノロブロイステイヤーズS勝利から臨むO.ペリエ騎手騎乗のデルタブルース、日本レコードとなった前走のジャパンCで同タイムの2着に入ったハーツクライ、GI・2勝馬タップダンスシチーらが出走。ただ1頭出走する3歳馬のディープインパクトと歴戦の古馬との対決という構図になっていた。

 それでもディープインパクトの単勝オッズは「1.3倍」。古馬と初対決となってもこれまでと変わらず、ほとんどのファンがディープインパクトの勝利を信じていた。

 16万人を超える観衆の中、第50回有馬記念のゲートが開いた。大方の予想通り、逃げたのはタップダンスシチー。数馬身ほど2番手以降を離して飛ばしていく。ディープインパクトはスタート直後こそ最後方に位置していたが、徐々に押し上げ向正面ではやや中団に。ゼンノロブロイはいつも通り中団、デルタブルースも同じような位置に。いつもと違ったのは、前走のジャパンCをはじめ末脚に懸ける競馬で実績を積んできたハーツクライが好位で進めていることだ。

 第3コーナーからディープインパクトは加速していく。大外を周り、直線入り口では前を射程圏内に入れたように見え、そこから伸びてはいるものの、先に抜け出したC.ルメール騎手騎乗のハーツクライを交わしきれない。最終的に半馬身及ばず、ディープインパクトは競走生活で初の黒星を喫し、中山競馬場はファンの悲鳴、どよめきに包まれた。勝ちタイムは2分31秒9(良)だった。

 優勝馬ハーツクライは翌年、ドバイシーマクラシックを4馬身差圧勝、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドSで3着と世界の舞台で躍動。ディープインパクトを破ったその実力が本物であることを証明した。

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