3歳限定戦のダートは、1勝クラスを勝ってしまうとオープンクラス。古馬混合戦になってから期間が短いので、このレースにも多くの2勝クラスの馬が出走してきます。そんななかで、このレースで多く結果を出しているのは、すでにオープンクラス(地方交流重賞含む)で結果を出している馬や、1800m以上の2勝クラスを勝っている馬。
その理由はハッキリしていて、確実に出走できるからです。結果を出している力のある馬が、除外の心配なく目標のレースに調整できるのですから当然の結果ともいえます。
今年は、7頭が賞金上位として出走。そのなかでも注目は、
ジャパンダートダービー(以降、JDD)の2着馬
デルマルーヴルになると思います。前走JDD組は、芝実績馬でなければオープン特別で勝っているか、
ユニコーンSや地方交流重賞で2着以上の実績がある馬。3歳トップクラスの集まったJDDで負けていることを、気にする必要はありません。
昨年こそ馬券に絡みませんでしたが、一昨年の勝ち馬
ローズプリンスダムを筆頭に近5年で4頭が、前走JDDで完敗しなからも好走しています。その
ローズプリンスダムは、JDD8着から巻き返しての優勝でした。
ただし、気になる材料もあります。それは、
デルマルーヴルが2歳戦から結果を出しているという点です。私のダートの持論で『2歳は完成度重視、3歳は素質重視』というものがあります。ダートで、2歳地方交流重賞から結果を出している馬は完成度の高い馬。3歳になると、素質のある馬が成長してくることで苦戦するのが普通です。
このレースでも
エピカリス、
レガーロ、
ケイアイレオーネなど2歳地方交流重賞で結果を出していた馬は、JDDやUAEダービーで好走していても
レパードSでは3着まで。素質がある馬の成長に、完成度で対応できなくなっています。
デルマルーヴルも2歳から活躍している完成度の高い馬なので、素質面での伸びシロが課題になります。その伸びシロがJDDの好走で出たという見方もできますが、今年のレースレベルを考えると、人気ほどの信頼度はないと考えています。
次に重要なのは、新潟コースの特徴への対応。新潟コースは、コーナー角度がきついので、一旦コーナーでスピードを緩めて直線に入ってから再加速する必要があります。それに対応する瞬発力が重要です(瞬発力は上がりの速さではなく、通常のスピードからトップスピードに乗るまでの早さ)。
詳細は各馬のレースぶりを見て判断しますが、簡単にいうと後半ペースが流れるローカルの小回りや中山より、少しコーナーで緩みやすい中京や東京での好走実績のほうが信頼できます。
この2点を重視して、狙う馬を4〜5頭まで絞ります。『
ウマい馬券』では最終結論に加えて、全頭評価も書いていますのでぜひご覧ください。
(文=nige)