昨年の2回札幌3日目のダート1700mでデビューしたのが、後に兵庫
ジュニアGPを制した
デルマルーヴル(美浦・
戸田博文厩舎)。3歳になっても、JDD2着、
レパードS2着と世代限定のダート路線をけん引する存在となっている。
今年の1回札幌2日目のダート1700mでデビュー勝ちした
セラン(栗東・
松永幹夫厩舎)や2着の後すぐに勝ち上がった
ヤウガウ(栗東・
須貝尚介厩舎)など、今年の札幌ダート組もレベルが高そう。そういった意味では今週の番組にも注目したいところ。
【8月24日(土) 札幌ダート1700m】
◆
ヴォルスト(牡、父
キズナ、
母ナスケンアイリス、栗東・
宮本博厩舎)
半兄
ゴルトマイスター(
父ゴールドアリュール)は3歳にして、ダートで3勝を挙げている上がり馬。本馬は2017年セレクトセール当歳にて、3200万円で落札されている。
栗東坂路で軽く時計を出した後、7月31日に札幌へ移動。輸送後はダート馬場で順調に追い切りを消化しており、8月15日には併せ馬で相手を1秒ちぎる先着の動きを見せている。
「ダートで結果を出している血統らしく、パワフルな動きが魅力」と
宮本博調教師。あとは実戦でどんな走りを見せてくれるか。
鞍上は
C.ルメール騎手が予定されている。
【8月25日(日) 小倉芝2000m】
◆
ラズルダズル(牡、父
ルーラーシップ、
母ラシンティランテ、栗東・
斉藤崇史厩舎)
おじに
きさらぎ賞、
チャレンジCを勝った
トーセンスターダム(
父ディープインパクト)がいて、母系には2011年天皇賞秋を勝った
トーセンジョーダン(
父ジャングルポケット)がいる血統。
本馬は6月5日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、ゲート試験に合格してから一旦放牧。7月終わりに栗東へ再入厩し、それから追い切りを重ねているが、時計自体はさほど目立っていない。
レースでも騎乗予定の
北村友一騎手が跨った8月14日のCW追い切りでは
ラウダシオンを追いかけて1馬身ほど遅れている。
額面上の内容では動いていないように思えるが、いつ走っても不思議ない雰囲気は持っている「さすが良血」といったところがあるだけに、最終追い切りを経てのレースに注目したい。
【8月25日(日) 新潟芝1800m】
◆
アドマイヤミモザ(牝、
父ハーツクライ、
母キラモサ、栗東・
友道康夫厩舎)
母は現役時代にVRC
オークス(芝2500m)を勝っており、本馬は2017年セレクトセール当歳にて、6200万円で落札されている。
5月に栗東へ入厩してゲート試験に合格した後、一旦放牧へ出されて、7月12日にノーザンFしがらきから再入厩。坂路とCWを併用して、入念に仕上げられているが、8月14日の芝馬場での追い切りが素晴らしい動き。
亀田温心騎手(レースは
福永祐一騎手が騎乗予定)が跨っていたが、古馬1勝クラスを追いかけて、インからあっさりと抜き去った。その3F時計が34.0秒。機敏な脚さばきで、いかにも軽い芝が合いそうなスピードタイプ。
新潟芝という条件は長所を発揮するにあたって最適な舞台だろう。
◆
シャドウブロッサム(牝、
父ディープインパクト、
母ヒアトゥウィン、栗東・
藤岡健一厩舎)
全姉
サトノワルキューレは2018年
フローラSを優勝。2017年セレクトセール当歳にて、4600万円で落札されている。
本馬は6月にゲート試験を合格した後、一旦放牧へ出されており、7月25日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。坂路での追い切りが中心だが、8月14日にはレースで騎乗予定の
松山弘平騎手が跨って、坂路4F53.5秒、1F12.5秒をマーク。
併せ馬は新馬を追いかけて楽々と先着している。追うたびに動きが良化している印象もあり、レースでの動きになれば、更に動けるだろう。
(取材・文:井内利彰)