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“第3のイス”巡り勝負駆けのシフルマン/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2019年09月18日(水) 18時00分
 夏以降に2勝クラスを勝ち上がった馬が制することも少なくないのが菊花賞。2004年デルタブルース、09年スリーロールスは、その勢いで菊花賞直行Vを決めたし、08年オウケンブルースリ、10年ビッグウィークは、2勝クラスを勝った後にトライアルで権利を獲得し、本番で美酒に酔った。つまり、菊花賞は夏の2勝クラス勝ち上がり組の“取り扱い”が非常に重要になるということだ。

 ただ、今年はちょっとした“異変”が起きている。「今年は例年以上に3歳馬が2勝クラスを勝ってるでしょ。今のままだと、ひょっとしたら菊花賞に出走できないんじゃないかと思ってしまうんですよね」とは神戸新聞杯に2勝クラス=京橋特別の勝ち馬シフルマンを出走させる中川助手。

 ちなみに近10年の6〜8月期における芝2000メートル以上の2勝クラスでの3歳馬の勝ち鞍は4→2→3→3→5→2→6→4→6→8。昨年と比べるとズバぬけてというほどではないが、それでも今年は最多Vをマークしている。もちろん、その理由は明快だ。

「やっぱり降級制度がなくなったのは大きいよ。強い4歳馬がいなくなったわけだから。ウチの馬なんか、神戸新聞杯で権利を取らないと、まず菊花賞出走は無理だろうね」と話すのはワールドプレミアの大西助手。年によっては1勝クラスを勝っただけでも出走できる菊花賞だが、今年に限っては非常に厳しい?

 もちろん、前述のシフルマンとて2勝クラス勝ちの実績だけでは安心できない。すなわち、今週が勝負駆けになる。

「前走が内から抜け出す、らしからぬ競馬。大いに収穫がありました。松山もレース後に“神戸新聞杯に使ってくれないですかね”みたいなことを言ってたし、以前に乗った吉田隼人も“菊花賞に行ければ”って。それだけ乗っていて期待をかけられる馬なのかな、と。相手は強くなりますが、前走で負かしたハイヒールもその直後に(2勝クラスを)勝って、小倉日経オープンでも3着と見せ場をつくってましたからね。ウチのもなんとか先が楽しみになるようなレースになれば」(中川助手)

 サートゥルナーリアヴェロックスの2強がデンと構えているため頭数的には寂しい神戸新聞杯だが、“第3のイス”を巡る戦いは意外にシ烈なものになりそうだ。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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