天皇賞(秋)、あるいは
ジャパンCへの前哨戦。以前は本命サイドで決着するレースの代名詞のように扱われた時期もあったが、近年は波乱が起こるケースも見られる。とはいえ、
ラブリーデイ、
キタサンブラック、
シュヴァルグランらがここから秋のGIを制しており、重要な
ステップレースであることには変わりはない。
1.高速の上がり勝負
ペースが上がりにくいコース形態で、かつ秋の京都の開幕週とくれば当然上がりは速くなる。昨年の
サトノダイヤモンドは上がり3F34秒1で勝利したが、それ以前の5年間の勝ち馬はいずれも上がり3F34秒0以下。15年の
ラブリーデイに至っては、32秒3をマークしている。
2.若い馬が中心
過去10年で4歳馬が[4-6-1-15]で複勝率42.3%、5歳馬が[5-3-4-23]で複勝率34.3%と非常に優秀なのに対し、6歳以上は[1-1-5-44]で複勝率13.7%。基本的に4-5歳世代が中心の争いとなる。
3.逃げ馬は不利
本レースでハナを切った馬が馬券に絡んだ例は、03年に勝利した
タップダンスシチーが最後。3コーナーにある坂の下りを利用してのロングスパート、もしくは徐々に加速してその勢いを直線で弾けさせるというのが京都外回りの中・長距離戦における正攻法の戦い方であり、それらの目標とされる逃げ馬にとっては苦しいレースとなりがちだ。
グローリーヴェイズに注目。4歳になった今年は
日経新春杯を勝利し、
天皇賞(春)では2着。京都を得意としているのは間違いなく、休み明けを苦にするタイプでもない。後手に回って差し届かなかった
京都新聞杯と
菊花賞という前例があるので枠順とゲートがカギとなるが、ここは勝ち負けを期待したい。