今年の天皇賞・秋は豪華メンバー集結の一戦として注目されていますが、そのなかでも最大の見どころは、最強古馬アーモンドアイと、3歳世代最強馬サートゥルナーリアの激突でしょう。この両頭について、結論としてはともに好走する可能性は極めて高いと見ています。

　アーモンドアイの近走唯一敗戦の安田記念は、内が有利な馬場とスローペースで前が有利だった展開にともに逆行する二重苦のレースぶり。それでも僅差まで追い詰めたあたりは、圧倒的な能力の証しです。当時のような馬場バイアスの発生や展開の紛れが想定しづらい今回は、順当に勝ち負けになるはずです。

　サートゥルナーリアの唯一敗れたダービーは、折合い名人のルメール騎手から距離延長ローテーションでふるわないレーン騎手への鞍上交代も響いた結果でした。今回、兄エピファネイアをジャパンC制覇に導いたように、折合い面を敗因にさせない技術を持つスミヨン騎手の起用は鬼に金棒の人選といえ、これも順当に勝ち負けになるはずです。

　馬券面でいえば、前記の通り二席は堅いとしても、残り一席は大混戦で波乱もあり得るとの見立て。そのなかでも、最大の穴はランフォザローゼスと見ています。現役最多の秋の盾6勝を誇る藤沢和厩舎の馬は、近況が不振でも前哨戦で走らなくても、この本丸レースに本腰を入れた仕上げを施されてガラリ一変の激走例は、これまで多数という歴史もあります。
(文＝キムラヨウヘイ)


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