先週日曜日に東京競馬場で行われた新馬戦。良血馬たちが多数出走する中、新種牡馬である
トウケイヘイロー産駒が見事デビュー勝ちを果たした。
また今週は
京王杯2歳Sや
ファンタジーSなどの2歳重賞が行われるなど、ますます2歳戦が盛り上がってきているので、今後のデビュー馬にも注目していきたい。
【11月2日(土) 東京芝1600m(牝馬)】
◆
ディヴィニティ(牝、父
リアルインパクト、
母セルキス、美浦・
加藤征弘厩舎)
2017年のセレクトセールに上場され、取引価格は3132万円。1歳上の異父兄に
ヴェロックス(
皐月賞2着、ダービー3着、
菊花賞3着)がいる。除外でスライドすることになったが、坂路で4F53秒台の時計をコンスタントに積み重ねるなど十分に乗り込まれてきた。
「牝馬にしては大型な馬格。パワフルな動きをするし、いいスピードがありそう」と
加藤征弘調教師。
鞍上は
田辺裕信騎手を予定している。
【11月3日(日) 東京芝1600m】
◆
クァンタムリープ(牡、父
ロードカナロア、
母プルーフオブラヴ、美浦・
鹿戸雄一厩舎)
伯母に
シーキングザパール(
NHKマイルC、
モーリスドゲスト賞)、いとこに
シーキングザダイヤ(ニュージーランドTなど重賞5勝)がいる。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で成長を待ち、10月になってから再入厩。坂路とウッドチップコースで順調に追い切りを消化している。
「じっくりと進めてきたし、夏にゲート試験を受けた頃に比べると良くなっている。まだ緩くて成長の余地があるけど、だいぶ動けるようになってきた。素直な性格でコントロールも利くし、ある程度は距離をこなせそう」と
鹿戸雄一調教師。
鞍上は
三浦皇成騎手を予定している。
◆
ダノンファスト(牡、
父キングカメハメハ、
母ダンスファンタジア、美浦・
菊沢隆徳厩舎)
2018年のセレクトセールに上場され、取引価格は9936万円。
ファルブラヴ産駒の母は新馬戦→
赤松賞を連勝し、3歳時に
フェアリーSを勝っている。2代母の
ダンスインザムードは
桜花賞、
ヴィクトリアマイルを勝つなどG1戦線で活躍した。
ゲート試験に合格後は山元トレーニングセンターで乗り込み、9月下旬に再入厩。先週は坂路でビシッと追われ、しっかりと負荷をかけた。
「まだ体形的に幼い感じで成長途上だけど、体力はあるし、古馬を相手にしても一緒に動けている。この血統にしては気性も素直。しっかりしてくれば走ってきそうだし、まずは1600mから使っていって競馬を覚えさせていきたい」と
菊沢隆徳調教師。
鞍上は
横山典弘騎手を予定している。
【11月3日(日) 東京芝2000m】
◆
スカイグルーヴ(牝、父
エピファネイア、
母アドマイヤセプター、美浦・
木村哲也厩舎)
キングカメハメハ産駒の母は
札幌2歳S3着、
フェアリーS3着、
スワンS3着、
京阪杯2着など2歳戦から重賞戦線で活躍した。2代母の
アドマイヤグルーヴは2003、04年の
エリザベス女王杯を連覇。叔父に2015年の
皐月賞、ダービーを制した
ドゥラメンテがいる。
ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、10月中旬に再入厩。テンションを上げ過ぎないように注意しながら調整され、ここ2週の追い切りはウッドチップコースで年長馬と併せた。
「体高があるし、数字以上に大きく見せる体形。まだ心身ともに良化の余地を残している現状だけど、血統馬で素質があることは確か。今のところは特に気難しい面も見せていないし、馬自身の成長に合わせながら大事に育てていきたい」と
木村哲也調教師。
鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)