大幅に売上が伸びた
天皇賞・秋に続き、4日に史上初めて
浦和競馬場で行われた「JBC2019」も総発売額が58億3100万円余に達して最高記録(
地方競馬場でのJBCデー発売額レコード=過去最高は2016年川崎の48億7400万円余=更新)をマークするなど、「秋競馬」が非常な盛り上がりを見せる中、馬産地日高・
門別競馬場が舞台の「ホッカイドウ競馬・
グランシャリオナイター開催」は、明日7日の古馬頂上決戦「第62回
道営記念H1/2000m外回り」で今季80日間のフィナーレを迎える。
4月17日に開幕した今シーズンも、あっという間に最終週を迎えてしまったわけだが、ここまでの発売成績は、全体が人気回復・上昇局面にある
地方競馬の中でも、ひときわ目につく数字となっている。
2歳のダート
グレード競走「
北海道2歳優駿JpnIII」が行われた先月31日の「15回3日目」終了時点で、総発売額は約312億6400万円まで到達。前年比の数字は「134.99%」と非常な高率をマークしており、今週も最終日に大一番の「
道営記念」を残しているだけに、天変地異さえなければ年間トータル「320億円」を突破するのは確実とみて良いだろう。
この数字は、1991年度(平成3年度)の「454億円」を
ピークとしてバブル崩壊の波に呑み込まれ急落していくさなかの1993年度(平成5年度=約333億円)〜94年度(平成6年度=約314億円)に記録した発売総額のゾーンに当てはまる水準。ついには「100億円」を割り込んでしまった2002年度(平成14年度)の約98億2千万円を底として、まさしく「V字回復」の表現がピッタリの活況となっている。
もちろん近年の急回復は、今や全体の85%に迫らんとする「ネット発売」の急増に依るところ大なのだが、それでも今季は道内に点在する「Aiba」など場外発売所も、1箇所を除いてすべて「前年比プラス」を達成(「Aiba札幌駅前」の本格再開により、近所で競合関係にある「Aiba札幌中央」が約1割の減で推移)。道内の“現金系ファン”の支持も、着実に回復してきたことを裏付けている。
2012年度(平成24年度)までは「トレセン機能」主体だった
門別競馬場が、翌13年度から「本場化&ナイター化」された後も立て続けに屋根付きの「屋内調教用坂路」や「内回りコース」といった整備を進め、「強い馬づくり」が大きく進展したことなどにより、全国の目の肥えたファンの皆さんの支持が拡がり続けている馬産地ホッカイドウ競馬。今シーズンは今週の3日間を最後に幕を閉じるわけだが、来たる2020年度は「
北海道2歳優駿JpnIII」が名称変更のうえ「JBC競走」に組み込まれ、馬産地の競馬場でついに生産者が主導する「ダート競馬の祭典・JBC」の舞台となることも決まっている。来季のさらなる盛り上がりを期待しつつ、最終週の
グランシャリオナイター競馬をご堪能いただきたい。
今夜6日のメイン12R(発走20時40分)「門別軽種馬生産振興会特別/A2-2〜B2-1組・1200m外回り」は、近走好調な各馬が大半「格上挑戦」で挑む一戦。前走3着からの巻き返し図る、メンバー中では格上の
プロディジャスや、目下3連勝中の逃げ馬
メガミュトス、前走5連勝は逃すも好調キープの
ウワサノコウタロウに、前走勝ちで余勢を駆る
アイアンブルー、
クラファルコンらが激しい追い比べを見せてくれそうだ。お見逃しなく!
(文=ひだか応援隊)