あっという間に今季最終日を迎えた2019ホッカイドウ競馬・門別
グランシャリオナイター。豪華「ダブル重賞」がそのラストを彩る。まずは、フィナーレを飾る古馬頂上決戦「第62回
道営記念H1」の一つ前、第11競走(発走20時00分)で行われるのが2歳牝馬の1700m重賞「第7回ブロッサムカップH3/1700m外回り」だ。
前走ダート
グレード競走「
エーデルワイス賞JpnIII」で3着に追い込むなど、トップ級の実績誇る
ミナトノヨーコの出走取消は残念も、各路線でトップクラスの成績を挙げてきた逸材たちが顔を揃えて非常に興味深い組み合わせとなった。
実績面で最も注目されるのは、8月の牝馬重賞
リリーカップH3を4角先頭から後続を引き離し、1200m(重)=1分12秒5の好時計で押し切った
プリモジョーカーか。1番人気に推された前走
エーデルワイス賞JpnIIIは超Hペースの先行争いを捌いて4角先頭。強気に勝ちに行く競馬に徹したが、さすがにラストは脚が上がって失速。地元ダートでは初めての敗戦となる5着に終わった。ただし、道中息の入らない超Hペースが祟った結果であり、その着順だけで急に評価が落ちるものではない。ダートの1700mは初挑戦となるものの、3走前に
JRA札幌芝1800mのオープン特別「
コスモス賞」(9着)で中距離経験もあり、ここは揉まれず内の出方も見ながら運べる8枠11番も有利に働きそうだ。
同じ8枠、12番
モリデンリバーは4走前に距離を延ばして以降、素質が開花した印象。内回り1600mで2着以下を大差ちぎって初勝利を挙げると、2走前には3角からのひとマクリで2着
ピュアインペリアル以下を圧倒してみせた。まだまだ伸びしろは大きそうだし、中距離への適性は今夜のメンバー中でもトップ級と感じさせるものを見せている。
上記より内の枠に入った
エンジェルパイロは、
栄冠賞4着など重賞入着が二度あり、特にテンのダッシュ力は出走馬の中でもトップクラス。ムキになって突っ走ってしまうようなイメージではないだけに、序盤ある程度、脚を溜めるようなマイペースの逃げを打てれば、重賞初Vを成し遂げるシーンもあるか。
中距離適性なら互角以上の
リヴェールブリスは、前走
フローラルカップH3を取り消した影響が気にかかるものの、強豪牡馬勢に真っ向勝負でぶつかった
ブリーダーズゴールドジュニアカップH1(3着)の走りは大いに評価できる。全力を出し切れる状態まで戻っているようなら、上記実績馬たちを押し退けての重賞初Vも期待できるだろう。
このほか、末脚自慢の
ミホスローロリスや
レッドカード、金沢の名手・
吉原寛人騎手54キロを鞍上に起用の
ミリミリ、重賞
フローラルカップ2着
ネーロルチェンテ、すでにメンバー中最多タイの3勝を挙げている
ミカチャンら、伏兵陣もまさしく多士済々。絞り込むのが難しいメンバー構成だが、その分「馬券的妙味」はかなり大きい一戦だろう。
発走は20時ちょうど。掉尾を飾る大一番「第62回
道営記念H1」を前に、今季ラストの門別2歳牝馬重賞でボルテージを上げていただきたい。
(文=ひだか応援隊)