開業8年目の
高橋亮調教師(41)=栗東=が、悲願のG1初制覇を目指す。期待を込めて送り出すのは、府中牝馬Sを制した
スカーレットカラー。重賞制覇の余勢を駆って、一気に頂点を獲りにいく。
G1挑戦は10回目。興味深いのは、過去9回が全て“牝馬”ということだ。「そうなの?知らなかった。そんなにモテないけど(笑)。4人の子どもはみんな女の子だけどね」とおどける
高橋亮師。「ウチは息長く使おうというスタンス。なので、調教はビッシリやらないから」と話す通り、ソフトな調整が繊細な牝馬にマッチしているようだ。
スカーレットカラーも例に漏れず、コンスタントに使われながらも大事に育ててきた。「去年の
秋華賞を取り消したのは、オーナーの理解があってこそ。勇気がいることだったが、先のことを考えればいい決断だった」。その後の快進撃は周知の通り。ついには女王の座も見えてきた。
騎手としてG1は2着3回が最高成績だったが、「俺では力不足だったけど、オーナーも(岩田康)ジョッキーもG1では百戦錬磨。助けをもらって獲ることができたら」と期待を込める。
トレーナーとしての希望もある。「ウチはまだ経験がない。厩舎として経験が欲しい。結果が自信につながれば。馬と一緒にそういう体験ができたら」。まだ見ぬ景色を求めて-。厩舎一丸となって戦いの舞台に臨む。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ