8頭の少頭数競馬になったとはいえ、同じように7頭立てで行われた一昨年の優勝馬
ワグネリアンは、のちのダービー馬。この馬を含め、過去10年の優勝馬のうち、6頭がのちにGI競走を制するなど来春以降を占う意味でも見逃せないレースだ。
12冠ベイビーとも言われる◎
ラインベックは
ジャパンカップにも登録がある
ジナンボーの全弟。兄2頭よりも小柄ではあるが、新馬、そして
中京2歳Sをともに楽勝して不敗のまま駒を進めてきた。レースセンス、そして操作性の高さはデビュー戦、そして2戦目で実証済み。今回は1ハロンほど距離は伸びるが、過去2戦と同じ左回りのワンターンコース。初めての良馬場実戦になりそうだが、過去2戦は下を気にしながらの競馬にも見えたので、むしろプラスになりそう。どんな競馬をしてくれるか楽しみだ。
○
コントレイルの
母ロードクロサイトは米国キーンランド社のセプテンバーセール取引馬。9月のデビュー戦は抜群のスタートダッシュから1度下げて、ゴール前では素晴らしい瞬発力を披露した。
ディープインパクトの産駒で、祖母フォークロアは米2歳牝馬チャンピオン。奥深さも感じさせるし、2歳戦からも上手な競馬をしてくれそうな血統だ。
同じく9月の新馬戦を勝った▲
アルジャンナはセレクトセールの高額取引馬。
母コンドコマンドは米国2歳G1競走の優勝馬で、ケンタッキー
オークス、
エイコーンSでも高い評価を受けた馬。芝2000mのデビュー戦は最後方から33秒台の末脚で豪快に突き抜けた。豊かな将来性を感じさせる1戦でもあった。
あともう1頭はキャリアを取るか、将来性に賭けるかだが、後者を選択して
リグージェ。この世代は
キタサンブラックが
菊花賞を勝った翌年春の種付世代で、
母マルティンスタークは
JRA・4勝馬。デビュー戦はハナ差の辛勝だったが、勝負強さを垣間見せる内容でもあった。本質的にはもっと距離が延びてからの馬のような気もするが、将来性を占う意味でもレースぶりに注目したい。