「ジャパンC・G1」(24日、東京)
周囲の空気を一瞬にして変えた。JRAの短期免許を取得し、8年ぶりに来日したデットーリが21日、初めてトレセンに姿を見せた。早速、CWで
ギベオン(4歳オープン)に、坂路では
コーカス(5歳2勝クラス)に騎乗した。「とても美しく、いい場所ですね。乗れて良かった」と笑顔を見せる。調教後は多くの報道陣やトレセン関係者に囲まれ、注目度の高さをうかがわせた。
ジャパンCでコンビを組むのは
ルックトゥワイス。身元引受調教師でもある藤原英師は「理屈じゃなく、競馬界のスーパースター。実績を見ても、そう。存在だけで十分。象徴だから」と手腕に大きな期待を寄せる。「ここに合わせて来たし、馬の状態が悪いはずはない。全能力を出せれば面白い。これだけの混戦なら、
フランキー(デットーリ)が生きる」とG1初Vに意欲を見せる。
前日の夜は同じイ
タリア出身で、宿泊先として自身の家を提供してくれているM・デムーロと、すしを食べに出掛けたそうだ。イカや白子と生ものに手を伸ばし、日本食でパワーを蓄えた。調教後はトレーナーとともに、過去のレースVTRを確認しながらの“作戦会議”。限られた時間の中で万全の準備を整え、大一番に臨む。
過去ジャパンCで3勝(うち1回は中山開催)を挙げる世界的名手は「東京2400メートルはすごくいいコース。何回もジャパンCに乗っているし、いいイメージはある。勝つことだけを考えています」とキッパリ。
衰え知らずの腕を存分に見せつけ、日本の競馬ファンを熱狂の渦に巻き込む。
提供:デイリースポーツ