よく知るオーナーの馬が出走していた関係で、先月10日に行われた
エリザベス女王杯のパドックにいた佐々木調教師。出走各馬が周回する様子を見て、
ラッキーライラックのデキの良さを感じ取り、思わず管理トレーナーである松永幹調教師に「まともに走ればミキオのところの馬が勝つんちゃうか」と言ったとか。
で、その通りの結果になったことに「やっぱり外国人騎手は馬の状態さえ良ければ、きっちり結果を出すなあ」とスミヨンの確かな手腕に感心したそうだ。
そんなスミヨンが今週の
チャンピオンズCでは自身が管理する
ウェスタールンドに、前走(
みやこS3着)から引き続いて騎乗してくれるのだから、これ以上頼もしいことはない。この継続騎乗、話を聞くとどうやら、
みやこS直後に即決したわけではないようだ。
「最初の話では、
武蔵野Sでスミヨンが騎乗していた
グルーヴィットの結果次第ということだったんだ。でも、あの馬が権利を取れなかった(10着)からウチの馬に乗ってくれることになった」
経緯はどうあれ、スミヨン2度目の騎乗は非常に心強い。いや、ひょっとしたら乗れなかったところを無事に収まったのだから“僥倖”と言っていいかも。
あとは“外国人騎手が結果を出してしまう”だけの状態にあるかどうかだが、これに関しては「確実に良くなってますよ。こんな感じで」と、右手を斜め上45度の角度に掲げて、上昇カーブを表現したのは担当の赤池助手だ。
「前走は夏バテとかもあって入厩後の状態があまり良くなくて…。それでも使うからにはと、負荷をかけていったらレース2週前ぐらいにガタッときてしまったんです。で、本来坂路を2本乗るところを1本にしたりして、使った後に反動が出ない程度の仕上げに変えていったんです。
で、あれだけの競馬をしてくれましたからね。昨年(2着)がメチャメチャ良かっただけに、そこまではどうかですが、狙い通り反動もなかったし、近いデキにはなっていますよ」
昨年、無敵を誇った3歳馬
ルヴァンスレーヴに“最接近”する走りを見せた相性のいい左回り=中京で、今年も大駆けがないかとひそかに期待している次第だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ