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【勝負の分かれ目 阪神JF】父譲りのスピードを生かし切り、レシステンシアが無敗の2歳女王に

  • 2019年12月08日(日) 18時00分
 北村友一レシステンシアが速いスタートを切り、ゲートを出てからの10完歩ほどで1馬身ほど抜け出した。

「いいスタートさえ切れば、先行する十分なスピードのあることはわかっていました。道中は、リラックスさせることだけを考えて運びました」と北村。

 ロータスランド、2番人気のウーマンズハートマルターズディオサなどがつづく。

 3番人気のクラヴァシュドールは中団、1番人気のリアアメリアは後方の外目につけている。

 レシステンシアが1馬身ほどのリードを保ったまま3コーナーに入った。

 先頭から最後方まで10馬身あるかどうか。馬群が比較的かたまっているので流れが遅いのかと思いきや、前半800m通過は45秒5。後半800mは47秒2だった。

 他馬に外からかぶせられるような格好になりながらも、レシステンシアが首から体半分ほど前に出たまま4コーナーを回り、直線に入った。

 北村が手綱をしごくと、レシステンシアは1完歩ごとに後ろとの差をひろげていく。

「けっこうなラップで来ていたので、右から左、左から右へと手前を替えてばかりいて、フワフワ走っていました」

 4コーナーを右手前で走り、直線入口で左手前に替え、ラスト400mを切ったところで右、そこから8完歩ほどでまた左へと手前を替えながらも、伸びて行く。

「手応えはあったのですが、半信半疑という感じでした」

 ラスト200mを切ってからも2度ほど手前をスイッチしていたのだが、最後まで勢いは衰えず、2着を5馬身突き放してゴールを駆け抜けた。

「2戦目の前走で課題に挙げていたメンタル面が、3戦目の今日、お客さんが多いなかでも落ちついていました。まだ粗削りですが、十分通用するスピードを見せてくれましたし、ポテンシャルを秘めていると思います」

 そう話した北村は、レシステンシア父ダイワメジャー譲りのスピードを、抑えすぎて殺すことなく存分に引き出し、見事、栄冠を手にした。

(文:島田明宏)

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