2歳暮れの大レースとして長い伝統を誇る朝日杯。1991年に2歳GIが牡牝で区別されて以降は、朝日杯の勝ち馬がそのまま
JRA賞の
最優秀2歳牡馬に選出されることが続いてきた。しかし、2014年に中山から阪神にコースが変更されたのと同時に、2歳の大レースとしてもうひとつ
ホープフルSが用意され、一昨年からはGIに昇格。朝日杯の在り方は「2歳マイル王決定戦」というものに変わってきている。
1.瞬発力勝負
中山時代の
朝日杯FSは前半3F34秒台で後半3Fは36秒台のような消耗戦になることが多かったが、阪神に変わってからは過去5回中3回で後傾ラップになっており、5回中4回で後半3Fが34秒台。近年はスローからのヨーイドンになるのが通例だ。
2.馬格がないと厳しい
過去5年間、馬体重が459kg以下だった馬は20頭出走し未だ馬券内無し。対して、460〜479kgは[2-3-1-26]で複勝率18.8%、480〜499kgは[2-2-3-14]で複勝率33.3%。例は少ないが、500kg以上は[1-0-1-8]で複勝率20.0%。軽量馬は苦戦しがち。
3.マイル以下の適性
過去5年で3着以内になった15頭の内、古馬になって1600mより長い距離を勝った経験があるのは
ダノンプレミアムのみ。3歳時の成績を含めても、計3頭しかいない。後に中距離馬として育っていくタイプよりは、
タワーオブロンドン、
ボンセルヴィーソ、
アルマワイオリなど、今後1400m以下を主戦場にしていくタイプが食い込んでくるケースが多い。
ビアンフェは今後マイルより短い距離が主戦場になっていくだろうが、現段階なら問題なくこなせると見る。前走の
京王杯2歳Sは休み明けで、プラス24kgが示す通りの余裕残しだったが上々のスピードを見せ2着。一叩きされたここも持ち前のスピードを活かす競馬で粘り込みを期待できるだろう。
瞬発力なら
サリオス。純粋なマイラーではないだろうが、スケールはここでも頭一つ抜けている印象。馬格も十分だ。