スティープルチェイス2マイル路線のスーパースター・アルティオール(セン9、父ハイチャパラル)が、12月26日にケンプトンで行われるG1
キングジョージ6世チェイス(芝24F)を回避する公算が濃厚になった。14日に、同馬を管理するニッキー・ヘンダーソン調教師が明らかにしたものだ。
ナショナルハントフラットで3戦1勝の成績を残した後15/16年シーズンにハードルデビューを果たしたアルティオール。このシーズンを5戦5勝の成績で乗り切った後、16/17年シーズンからスティープルチェイスに転身。以降、昨季末まで14戦し、スティープルチェイス2マイル路線の最高峰となるチェルトナムのG1クイーンマザーチャンピオンチェイス(芝15F199y)を18年・19年と連覇したのを含めて、無敵の14連勝を飾っていた。
今季の開幕を前にして陣営は、アルティオールの3マイル路線への参戦を公言。今季前半の最大目標をG1
キングジョージ6世チェイスに置き、11月23日にアスコットで行われたG2
クリスティ1965チェイス(芝21F8y)を同馬の今季初戦に選択した。
ところがここでアルティオールは、昨季のG1アスコットチェイス(芝21F8y)を17馬身差で制した実績のあったサーネーム(セン7、父ニックネーム)の2着に敗れ、入障以来の連勝記録が19でストップしてしまったのである。
レース後の疲労も著しく、14日の追い切りも100%満足がいくものではなかったことから、
キングジョージ6世チェイスを回避する方向で、馬主サイドと意見が一致したという。
アルティオールの次走は未定だが、ヘンダーソン師は、3マイルへの挑戦を諦めたわけではないとコメントしている。
(文:合田直弘)