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長休明けの「馬の気持ち」とは?/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年01月31日(金) 18時00分
 つい先日、ぎっくり腰になってしまった。痛過ぎて歩くのもやっと。日がたってだいぶマシになってきたが、走ったりするのはまだ怖くてできない。

 人間でもそうなのだから、馬だってケガの後は慎重になるのも当然だろう。肉体的には治っていても、精神的な部分で走り切れない。そんな馬が少なくないのも、今は痛いほど分かる。

 思い出すのは2017年ヴィクトリアマイルミッキークイーン。牝馬限定戦では唯一、掲示板を外す7着に敗れたこの一戦は「前年に左前の靱帯を痛めてから初めての左回り。患部自体はもう大丈夫なのに、手前をコロコロ替えて気を使いながら走っていた」(池江調教師)。それくらいサラブレッドは繊細で、頭のいい生き物なのだ。

 では、シルクロードSレッドアンシェルは? 脚部不安で昨年のCBC賞以来、7か月ぶりの復帰戦。12月に帰キュウしてから十分に乗り込まれてきたとはいえ、気持ちのほうは“完治”しているのか…。

「その点は僕も心配していたんですけど、大丈夫そうですよ。追い切りの日が来ると走りたくてウズウズしていますし、乗った感触でも馬が走ることを楽しんでいますから」(担当の久保智助手)

 ここで結果が出るようなら、今後の期待も大きく膨らむ。

 昨年もほぼ2か月間隔で使われてきたように、少し間を空けたほうがいいタイプ。ゆえに無事だったならスプリンターズSへの直行も検討されていたくらい(ボーダーが微妙だったため、後にセントウルSを挟むローテに変更となったが…)。

「まずは無事にが大前提ですけど、今後に向けて賞金も加算できれば」(久保智助手)が陣営の偽らざる本音だ。

 ここは早めの始動戦ではなく、高松宮記念からしっかり逆算しての復帰戦。「まずは無事に」と「賞金加算」。この2つを両立させるのは簡単なミッションではないが、ケガにも負けない強い精神力を持ったレッドアンシェルなら…。

 これらをクリアして今年の短距離界を大いに盛り上げてくれると思っている。

(栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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