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【勝負の分かれ目 根岸S】初ダートのモズアスコットが芝との二刀流の強さを発揮

  • 2020年02月02日(日) 18時29分
 出走馬16頭すべてが関西馬となった第34回根岸ステークスのゲートが開いた。

 1番人気に支持されたオイシン・マーフィーのコパノキッキングは速いスタートを切り、最初の数完歩で他馬より体半分ほど前に出た。一方、クリストフ・ルメールが騎乗したモズアスコットはアオり気味にゲートを出て、後方からの競馬となった。

「ゲートのなかでちょっと座って、出遅れました。でも、すぐにハミを取って、楽に流れに乗れました」とルメール。

 その5馬身以上前を行くコパノキッキングは引っ張り気味の手応えで進み、外から来た馬を先に行かせ、2番手で3コーナーに入って行く。

 モズアスコットは馬群の外から前との差を少しずつ詰め、8、9番手で3、4コーナーを回った。

 直線。ラスト400m地点でコパノキッキングが先頭に立った。

 直後の外からワイドファラオが迫ってくる。

 さらに1頭置いた外から、モズアスコットが猛然と追い上げてくる。ルメールはこう振り返る。

「いつも長くいい脚を使ってくれる。ダートは初めてだったけど、すごくいい反応だった」

 ラスト200m。モズアスコットが内のワイドファラオをかわし、粘り込みを狙うコパノキッキングに迫る。

 そして、並ぶ間もなくコパノを抜き去り、これに1馬身1/4差をつけ、ゴールを駆け抜けた。

 モズアスコットにとっては、2018年の安田記念以来、約1年8カ月ぶりの勝利となった。

「この馬で勝つのは久しぶりなので嬉しいです」とルメール。

「もっと大きなところを獲らせて、世界的な種牡馬にしたい」という、18年安田記念後の矢作芳人調教師の言葉が思い出された。

 2000年代初頭に、クロフネアグネスデジタルイーグルカフェアドマイヤドンといった馬たちが、芝とダート両方のGIを制している。

 フェブラリーステークスの優先出走権を得たモズアスコットが、歴代の名馬たちに肩を並べる結果を出すことができるか。またひとつ、新たな楽しみが増えた。

(文:島田明宏)

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