安田記念へと続く古馬マイル路線の関東における開幕戦。昨年の覇者
インディチャンプはその後春秋マイルGI制覇まで上り詰め、18年の勝ち馬
リスグラシューも後にGIを4勝するほどにまで成長するなど、冬場のGIII戦ながら先の出世街道にも繋がっていく重要な一戦だ。
1.中距離血統
昨年の覇者
インディチャンプは
ステイゴールド産駒。また、一昨年1着の
リスグラシューは
ハーツクライ産駒、17年1着の
ブラックスピネルは
タニノギムレット産駒、16年1着の
スマートレイアーは
ディープインパクト産駒と、中・長距離で活躍した馬の仔が活躍する傾向にある。
2.高齢馬は苦戦しがち
過去10年の成績を年齢別にみてみると、最も良いのは4歳馬で複勝率31.6%。以下、5歳馬の28.9%、6歳馬の14.7%、7歳馬の6.7%と続く。特に7歳以上のベテランは苦戦しており、若い馬を中心視するのが良さそう。
3.前走右回りが優勢
言うまでもなく東京コースは左回りだが、過去10年で前走左回りだった馬は[0-2-0-21]で複勝率8.7%しかない。データのある86年以降でみても、前走左回りだった馬は1勝しかしていない。出走数の偏り(過去10年、前走右回りは125頭で左回りは23頭)は確かにあるが、全体としてみても、前走右回りは平均8.2番人気で平均8.0着なのに対し、前走左回りは平均7.7番人気で平均8.5着と前者の方が優勢となっている。
クリノガウディーは近走、
京成杯AHで日本レコードが出る特殊な高速馬場の中0.9秒差、
富士Sで大外枠ながら0.3秒差、
マイルCSでは強敵揃いの中0.6秒差と、異なるコース、難しい条件の中で大崩れせずよく走っている。5走前の
NHKマイルCは大敗を喫したが、あの日は前日の雹の影響で外差し馬場になっており、最内枠が仇となった結果。東京がダメというわけではなく、見直す余地は十分にあるだろう。