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【きさらぎ賞】サトノゴールド“登竜門”へ ゴールドシップ産駒で追うダービーの夢

デイリースポーツ
  • 2020年02月07日(金) 06時04分
 「きさらぎ賞・G3」(9日、京都)

 G16勝を挙げながら、そのやんちゃなキャラクターで多くのファンを魅了したゴールドシップ。その初年度産駒であるサトノゴールドが、キャリア3戦目での重賞初Vを目指す。父も担当した今浪隆利厩務員(61)=栗東・須貝=が、大きな期待をかける素質馬。父が果たせなかったダービー制覇の夢を追い掛け、ここで初タイトルを手にして牡馬クラシック戦線へ名乗りを上げる。

 昨年7月の函館でのデビュー戦を勝ち、続く札幌2歳Sで2着と順調な蹄跡を描くサトノゴールド。担当する今浪厩務員にとっても「人生で最高の馬」と言うゴールドシップの初年度産駒だけに、やはり思い入れは強い。

 その父はG16勝の実績もさることながら、豪快なレース運びやゲートを出なかったりと暴れん坊キャラで名をはせた。サトノゴールドの気性面については、「たまにお父さんに似ている部分を出すかな。自分の世界があるみたいで、ジーッと考え事をしていたりする時もあれば、返し馬や調教では他馬にかみつきに行くこともある」と、やんちゃな一面を見せるようだ。

 ゴールドシップには苦労した分だけ、愛着も強かった。「夢をかなえてくれて、そして与えてくれた。あの馬に出会って幸せになった。本当に“夢”という漢字一字だね」と感謝の気持ちは今も絶えない。65歳で定年を迎えるため、今浪厩務員の残りの競馬人生もそう長くはない。「あと3年半、ゴールドシップ以上の馬に出会えればいいね。それが産駒のサトノゴールドだったらうれしい」。穏やかな笑みを浮かべながら、しみじみと語った。

 今回は今後のクラシック戦線を戦う上でも重要な一戦となる。「相手もすごく強いけど、そういう馬と戦っていかないと、こいつも強くなれないから」と気を引き締める。5日の最終追い切りでは、栗東CWで6F83秒6-37秒4-12秒0をマーク。長めから一杯に追われ、休み明けでも態勢は整った。「ゴールドシップが勝てなかったダービーを一番獲りたいね」。夢の続きを刻むため、父譲りの芦毛の馬体が淀の舞台で躍動する。

提供:デイリースポーツ

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