4日に行われた川崎競馬第9R・C1三 四(ダ1500m・12頭)は、好位のインで進めた森下博騎手騎乗の5番人気
マイネルミシシッピ(牡5、川崎・
八木正喜厩舎)が直線で前を行く各馬を差し切り、最後は3番人気
アルチレイロ(セ6、川崎・
山崎尋美厩舎)に1.1/2馬身差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分36秒0(稍重)。3着にはクビ差で1番人気
ミスターホウジュ(牡4、川崎・
高月賢一厩舎)が入った。
勝った
マイネルミシシッピの鞍上・森下博騎手は、昨年1月31日の川崎・多摩川OP(
トキノパイレーツ)以来約13ヶ月ぶり、
地方競馬通算2676回目の勝利で、自身の持つ日本最年長勝利記録を更新した。森下騎手は1955年5月4日生まれの64歳(10ヶ月)。3月末付での引退が発表されており、地元川崎での今週の開催(6日まで)がラス
トライドとなる予定。
【森下博騎手の談話】
(ゴールの瞬間はどんな気持ちでしたか?)
「気持ちよかったです。4コーナー回ったときに離されたんですが、叩いたら伸びたので、これは変わるなと思いました。馬のデキが良くて、位置取りもいいところを取らせてもらったし、最後は余裕がありました」
(記録の更新は意識されてましたか?)
「意識はしてませんが、最後に何とかという気持ちだったので、勝てて最高でした。力はあるんですが、なかなか仕上げの難しい馬で、今日は完璧にできていたと思います」
(この川崎開催で引退なんですね)
「そうです。金曜の8Rが最後です。それも勝とうと思ってます」
(引退を前にしたお気持ちは)
「寂しいという気持ちはないですね。もう、体が厳しいので、それをどうにかケアしながら乗ってるので。無事に、最後まで納得のいく競馬ができれば、そういう気持ちです」
(免許の更新をせず引退を決めたのはいつですか?)
「去年から決めていました。怪我をして、体がキツくなって、もう無理だなと。一日2頭も乗ったら体ががたがたになるので、これはもうやめた方がいいなと。ヘルニアと頸椎をやっているんで、(体の)あちこちに来るんです。調教はまあできるんですけど、競馬は後のケアが大変なんです」
(引退後は?)
「厩舎で調馬師(調教助手)をしながら馬の世話をする勉強をして、乗れるうちは調教も手伝って。何しろ馬から離れるのは無理です。将来的には厩務員になろうと考えています。皆さんの前でパドックで馬を引くときは変装しますので(笑)」
(無観客で引退というのは)
「寂しいですね。でもこういう状況ですから、競馬ができただけありがたいと思います。皆さま、インターネットとかで応援して下さっていると思います。引退式の時に皆さまに会えることを願ってます」
なお、現在無観客競馬を実施している関係で、当初予定の競馬場内イ
ベントは中止か延期となっており、森下騎手の引退セレモニーは4月13日からの川崎開催で実施する予定となっている
(取材:高橋正和、編集:netkeiba)