今週の
阪神スプリングJでは2頭の王者が初対決する。まずはJ・G1・6勝馬
オジュウチョウサン。18、19年は平地と障害の二刀流だったが、今年は障害に専念する。水曜の追い切りは美浦Wで行われ、5F67秒9-38秒8-12秒3を記録した。
騎乗した石神は「動きは良かったです。アク
シデントなく、ここまで来られました」と順調ぶりをアピールする。J・G2とはいえ、豪華な顔触れとなっただけに、「負けられないですし、負けたくないです」と絶対王者としてVを意識する。
もう1頭は19年の
中山大障害を制した
シングンマイケル。こちらも美浦Wで追われ、5F66秒1-38秒2-12秒7と軽快な動きを見せた。感触を確かめた金子は「スムーズでしたし、追ったあとの息遣いも良かったです」と状態の良さを強調する。
管理していた高市圭二調教師は2月17日にこの世を去った。鞍上には思うところがある。「J・G1を勝つという願いは先生にありましたけど、悲願としては、希代の名馬に挑んでこそだと思っています」と前を向く。オジュウを倒さなければ真の王者とは言えない。天国の高市師にいい報告ができるように全力でぶつかる構えだ。
前哨戦とはいえ、負けられない理由がそれぞれにある。(デイリースポーツ・小林正明)
提供:デイリースポーツ