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【フィリーズR】エーポス直線一気で重賞初V 岩田康、好騎乗で新たな魅力引き出した

デイリースポーツ
  • 2020年03月16日(月) 07時00分
 「フィリーズレビュー・G2」(15日、阪神)

 5番人気のエーポスが重賞初制覇。名手・岩田康の好リードに導かれ、中団のインから直線鮮やかに突き抜けた。2着に2番人気のヤマカツマーメイド、3着には12番人気の伏兵ナイントゥファイブが入り、上位3頭が桜花賞(4月12日・阪神)の優先出走権を獲得。1番人気のカリオストロは果敢にハナを切ったが4着に敗れた。

 ニューヒロインの誕生だ。フルゲート18頭で争われた混戦を制したのは、5番人気のエーポス。テン乗りの岩田康が才女の新たな魅力を引き出し、鮮やかな“直線一気”でゴール板を貫いた。

 発馬で後手に回ったが、二の脚鋭く中団へ。ここで名手の勘が働く。行きたがるパートナーをなだめ、3角手前で手綱を引いた。「ペースが速いと思って抑えました。馬自身が息を入れてくれたので、いい感じで運べましたね」と岩田康。ここが勝負の分かれ目に。インで息を潜め、直線勝負にかけた。

 ラスト1F。鞍上がゴーサインを送ると、わずか1頭分の狭いスペースをこじ開ける。そこから、次位に0秒7差をつける断トツの上がりを繰り出し、先に抜け出したヤマカツマーメイドを並ぶ間もなくかわし去った。

 ベテランは左手で力強くガッツポーズ。「人気馬を見ながら、どこでも割っていけるだけの脚は残っていましたし、いい脚を使ってくれましたね。すごい勝負根性を見せてくれました」。今季重賞初制覇。桜切符を手に入れ、額の汗を拭った。

 戦況を見守った北出師は、してやったりの表情だ。「5番枠で、岩田君。脚さえたまれば、ああいう競馬も想像できた。テン乗りだったので、彼もいろいろなことを感じたみたい。それを次の本番に生かしたいね」。

 この勝利で、桜花賞紅梅Sを制したヒルノマリブとの2頭出しに。阪神JF組が主力を形成する桜戦線。別路線から挑む北出勢が“台風の目”となりそうだ。

提供:デイリースポーツ

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