3月に開催されるようになった87年以降で、
阪神大賞典と
天皇賞・春を連勝した馬は11頭。最重要の前哨戦として、長い歴史を持っている。ただ、以前と比べて長距離路線の層が薄くなってきたこと、17年から
大阪杯がGIに格上げされたことが影響して、出走メンバーのレベルは低下傾向にある。
1.中距離で戦えるスピードが必要
昨年2番人気で6着の
リッジマン、18年2番人気で4着の
アルバートなど、近走の実績が長距離に偏っている馬はスピード不足から苦戦を強いられている。長距離適性はもちろん必要だが、中距離でも走れるスピードも同時に要求される。
2.先行力より後半の脚
昨年の勝ち馬
シャケトラは2周目2コーナーから[9-2-2]と位置取りを徐々に上げての勝利。一昨年の
レインボーラインも[9-8-4]、17年の
サトノダイヤモンドも[8-8-4]、16年の
シュヴァルグランも[7-7-4]と、2周目に入ってから動いていく競馬をした馬が勝利している。対して、2周目2コーナーで4番手以内だった馬の連対は過去5年でゼロ。
3.内回り・小回り実績に注目
過去10年の勝ち馬はすべて、小回り・内回りコースの芝1800m戦以上で勝利した実績があった。2着馬についても、10頭中8頭がこの条件をクリアしている。コーナー6回でゴール前の直線が短いというコース設定なので、不器用なタイプは苦戦傾向にある。
レノヴァールはここ2走の長距離でいずれも上がり3位の末脚を発揮しており、3・4着に敗れてはいるが適性は見せている。これまでの4勝中3勝を内・小回りであげているように、今回のコース替わりはプラスだろう。前進を期待したい。