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大けがを乗り越え復活!三浦皇成がもう一つ上のステージへ

デイリースポーツ
  • 2020年03月17日(火) 14時15分
 今月1日には4人の新人騎手がデビューし、ジョッキーとしての第1歩を踏み出した。そんな始まりのシーズンに、新たな気持ちでスタートを切った騎手がいる。デビュー13年目の三浦皇成騎手(30)=美浦・鹿戸=だ。今年1月5日の中山で落馬。左橈骨(とうこつ)・尺骨遠位端骨折、左手月状骨骨折、左側胸部打撲の大けがを負って休養していた男が、3月7日にターフへ戻ってきた。

 復帰初戦は中山4R。レースを終えた三浦に話を聞くと、「いい緊張感がありましたし、戻ってきたなという感じでした」と感想を述べた。そして、復帰3戦目の中山6Rで、ヴァンドゥメールに騎乗して今年の初勝利をつかんだ。「(休んでいた間に)やってきたことに自信が持てました。これからは今までやってきた以上のことをやって、さらに成長していきたいと思っています」と真っすぐに前を見据えた。

 これまでも競馬に対して真摯(しんし)に向き合ってきた三浦。しかし、ケガをしていったん現場から離れ、騎手というものを俯瞰(ふかん)してみることで、これまで以上に『騎手という仕事』に魅力を感じているようだ。

 「ケガをしたことで、命がけの仕事、危険と隣り合わせの仕事だと再認識しました。そして、改めてこの仕事に誇りが持てましたし、素晴らしい仕事ができているんだという気持ちになりました」と力強くうなずく。

 今回は入念にリハビリを重ね、万全の状態になるまでは復帰しないと心に決めていた。焦る気持ちもあっただろう。しかし、そこを我慢。プロとして、復帰初戦から全力を発揮できる状態で帰ってきた。リスタートから2週間が経過。16日の時点でJRA5勝をマークと、滑り出しは上々だ。

 19年は自身のキャリアハイとなるJRA年間102勝を記録した。今年は2カ月ほど後れを取ったことで、昨年以上の数字を残すのは難しい状況。ただそれでも、気持ちの面は昨年より、はるかに充実しているように感じる。個人的には今年、三浦にとって飛躍の年になるのではないかと思っている。

(デイリースポーツ・小林正明)

提供:デイリースポーツ

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