「
高松宮記念・G1」(29日、中京)
絶対にハナは譲らない。
モズスーパーフレアが堂々の逃げ宣言だ。
19年の
高松宮記念は2番人気に支持されながら、15着に沈んだ。「レース後、ユタカ(
武豊)から“馬が硬くて、いつものモズじゃなかった”と言われたよ。その前のオーシャンSを追い切り1本で使っただろ?そのせいだろう」。音無師は惨敗の一戦を振り返る。19年と同じ轍(てつ)を踏まぬよう、今年は前哨戦に
シルクロードSを選択。「レース間隔もあけたかったし、春の目標は
高松宮記念。直線の長い中京だから京都にした」と理由を説明する。
その前走は4着。いつものように主導権を握ったが、後方待機馬らの末脚にゴール前で屈した。「“かわされると終わり”と思って乗らないと。もっと行って、放っておかれるぐらいじゃないとダメだ」とハイペースの逃げを思い描く。
27日の朝は運動で調整。「追い切りで時計が出過ぎたから帳尻合わせ。昨年よりも状態はいいから」と、指揮官は仕上がりの良さに胸を張る。枠は真ん中から内を希望していたが、引き当てたのは外枠の8枠16番だ。「“外枠だし残念”と書いておいて」と苦笑いだったが、すぐに「行くだけなのでね。坂路で走る馬は雨がうまいと言われるけど、パワーがあるのは間違いない」と気を取り直した。枠がどこだろうと、やるべきことは決まっている。17頭を従え、ゴールまで先頭を守り抜く。
提供:デイリースポーツ