昨年は9番人気の◎
アルアインで3連単9万3560円をゲットした相性の良いレースであるが、今年は昨年同様に大混戦のメンバーが揃った。
皐月賞まで無観客決定に加えてドバイは中止。今、競馬が無事にできること自体が奇跡的なことなのかもしれないが、今週も
大阪杯を中心に熱いレースを期待したいところである。
週末は久しぶりに晴れが続きそうなうえに、Bコース開幕週でイン有利の馬場かつやや高速馬場気味の決着が予想される。枠と展開が非常にポイントになるので、今回はそのあたりを中心にみていきたい。
今年のメンバーでいえば、逃げる可能性があるのは
ステイフーリッシュと
ダノンキングリーの2頭。前者は切れ味勝負に持ち込みたくないだけに積極的な競馬を仕掛けたいだろうし、後者の場合は逃げ馬不在時の横山典騎手は先手を狙うことが多いので、五分五分で行く可能性があるだろう。
また瞬発力勝負に持ち込ませたくないぶん、極端なスローペースとは考えにくく、やや縦長気味で若干スロー気味のレースとなりそうである。先行馬有利の競馬はもちろんであるが、小回りのロングスパート戦になるのでコーナーでの加速力が必須といえる。
ちなみにデータを見てもわかるように、1番人気が4勝2着2回、3着2回と好成績を残しており、毎年好メンバーが揃うだけに重賞やGIでの実績が必要なレースである。また、
皐月賞1〜3着馬が20頭出走して[4-2-4-10]と安定した結果であるように、同じ直線の短い2000mで力を見せた馬は似たような力を求められる
大阪杯では要注意といえるだろう。
そうした点を踏まえると、やはり最も注目すべき存在は昨年の
皐月賞3着で、
有馬記念2着の
サートゥルナーリアを追い詰めた
ダノンキングリーだろう。前走は絶好の展開と縦長の3番手に恵まれたが、直線の短いコースでこの馬の競馬の上手さが最大限に発揮されたレースであった。今回も逃げ馬少ないメンツで先手もしくは2番手から運べれば、適した条件かつ、ローテーション的にも問題ないことを考えると大きく崩れるとは考えにくいだろう。ややスタートに不安があるものの、安定感でいえばこの馬がナンバーワンである。
ただ、ほかの実績馬も黙ってはいない。昨年6着に敗れた
ブラストワンピースも要注目だ。
札幌記念で見せたように馬群を割る競馬も問題ないタイプで、緩い流れで脚を使う形ならばGIでも上位の力がある。枠がポイントになるが、ロスなく運べるようなレースができれば勝ち負けも期待できるだろう。大味のレースよりも上手く立ち回って良さを出す川田騎手との相性も抜群で、ここでも引き続き楽しみである。
人気の
クロノジェネシスと
ワグネリアンについては、やや評価を落としたいと考えている。前者に関しては、2走前で敗戦しているように時計を要する形がベストで、緩い流れのレースだと取りこぼす競馬が続いている。仕掛けるタイミングがゆっくりの北村友騎手だと間に合わない印象で、昨年制したジョッキーも今年はやや苦戦の可能性が高いか。
ワグネリアンは
札幌記念のときなど何度も取り上げているように、直線の短いコースだと踏み遅れてしまう。昨年はロスなく運んで最高の競馬で3着を確保したが、それ以上の着順は期待できないとみている。
一方で、筆者が期待している穴馬は
ステイフーリッシュである。やはり、今年の
大阪杯は昨年同様に先行馬有利で、楽に先手を取れる可能性が高いこの馬が積極的なレースができればチャンス大。2走前は
ブラストワンピース相手に2着、前走は
クロノジェネシス相手に踏ん張る3着で、馬場の恩恵と距離短縮、絶好の展開で粘れれば期待できるだろう。やや高速馬場への適性に不安があるが、強気なレースを期待したい。
中心は
ダノンキングリーや
ブラストワンピース、
ラッキーライラックとなりそうであるが、そこに先行馬の
ステイフーリッシュなどが割って入ってきそうである。ほかにも面白い穴馬がいるので、枠などをチェックしたうえで最終決断を行いたいと考えている。とにかく、昨年同様に展開が向いて人気を落としそうな馬から攻めたいので、予想にはぜひ注目して欲しいところである。
(文=倉本匠馬)
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