「フ
ローラS・G2」(26日、東京)
うれしい人馬の重賞初制覇だ。ダートコースの砂が最後の直線コースに舞い込むほど、横なぐりの風の中、
ウインマリリンが力強く抜け出した。ゴール後に派手な
ガッツポーズを繰り出した横山武は、パートナーの首筋をたたいて喜びを爆発。「どんなレースでも勝つとうれしいけど、重賞は特別ですね。本当にうれしい」と、自身18度目の挑戦で初タイトルをもぎ取り、初々しい笑顔を見せた。
前半1000メートル通過が58秒6のハイペースにも、21歳の若武者は動じない。好位4番手のインから、直線は一瞬の切れ味を生かし、必死に追った。「お恥ずかしいことに残り300メートル地点でステッキを落としてしまって…。負けなくて良かったです」。思わぬアク
シデントに照れ笑いを浮かべた鞍上は、10、11、12Rと3連勝。この日の府中で間違いなく主役だった。
堂々と
オークス(5月24日・東京)へ向かう。手塚師は「2400メートルはもっといい。時計勝負も大丈夫だし、精神力が強いのでどんな競馬でもできる」と武者震い。2度目のG1騎乗となる横山武は「昨年のダービー(
リオンリオン=15着)は代打騎乗だったし、いい競馬もできなかった。今回は自分自身の力で権利をもぎ取れた。本番はより一層頑張りたい」と気を引き締めた。フレッシュなコンビが樫の舞台でも台風の目となる。
提供:デイリースポーツ