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【天皇賞(春)予想】 歴史に隠された淀の盾高速化の真実! カギとなる“35秒のカベ”をクリアできた今年の出走馬は?/JRAレース展望

  • 2020年05月02日(土) 18時33分
 過去には純粋なスタミナ比べといわれていた天皇賞(春)ですが、2000年以降あたりからは『スローからの瞬発力勝負になった』といわれるようになりました。しかし、その認識は正しくないかもしれません。

 30年前、20年前の天皇賞(春)と比較して、例えば前半1000mがスローになったという事実はどこにもありません。現在は『スローからの瞬発力勝負』ではなく、『単に上がりの速い勝負』なのです。

 もちろん、それは天皇賞(春)に限らず、ありとあらゆる競馬レースすべてにおいていえることでもあります。第一に競走馬の全体的なレベルアップ、そして体調管理や調教技術の進歩、加えて芝コースの整備など。こういった事象で、とりわけ注目されるのは上がり3ハロンのタイムなのですが、上がり3ハロンに限らず、走破時計は総じて昔より格段に速くなっています。

 それらを考慮したうえで、現代の天皇賞(春)が昔と同程度の前半1000mタイムであれば、それは現代においてのスローペースだといえるのでしょう。しかし、それも違います。30年前、20年前の天皇賞(春)と比較して、前半タイムだけを比較しても格段に速くなっています。

 過去10年を見ても、5年ごとに平均して約0.5秒ずつペースアップしていますが、前半のタイムが速くなったこと以上に、上がりの時計が速くなっているのが近年の特徴です。京都競馬場の芝コース外回りは、3コーナーから4コーナーにかけて上り坂と下り坂があり、かつては『京都の坂はゆっくり上って、ゆっくり下れ』というセオリーもあったほどですが、その格言はすでに過去のモノになっています。

 スローペースでもなく、瞬発力勝負でもなく、それでいて『スローからの瞬発力勝負』ではないかと囁かれるほどの上がりの速さ。つまりは、この“上がりの速さ”こそが現代の天皇賞(春)を予想するうえでの核になると考えています。

 実際に1992年、メジロマックイーンが連覇していた頃は純粋なスタミナ比べのレースでした。それ以前、ミホシンザンタマモクロスの時代も含めて、天皇賞(春)は36秒台の上がりタイムを要するレース。すこし馬場が渋れば、たとえ現役最強級の馬でも38秒以上の上がりを要するのが普通でした。

 しかし時は流れ、現代においてはたとえどんなペースで流れようと、36秒台で上がってくるような馬では話になりません。過去10年の天皇賞(春)、勝ち馬の『レース前1〜3着時の上がり3ハロン平均』は34秒7となっています。

 この『1〜3着時の上がり3ハロン平均』、1992年メジロマックイーンの頃は平均が36秒台だったのですが、2000年テイエムオペラオーの頃は35秒台後半、2007年メイショウサムソンの頃は35秒台前半と高速化が進み、2010年からの過去10年では34秒7と、ついに34秒台に突入しました。前半1000mのペースが5年ごとに平均して約0.5秒ずつアップしているのに加え、上がり3ハロンのタイムはそれを上回る速度で高速化しているのです。

 近年の天皇賞(春)の勝ち馬は、2015年ゴールドシップを除くすべてが『1〜3着時の上がり3ハロン平均』34秒2〜34秒9のレンジに入っています。そういった観点で近年の天皇賞(春)勝ち馬一覧を見てみると、2005年スズカマンボが34秒5、2009年マイネルキッツは34秒9、2011年ヒルノダムールも34秒6で、2012年のビートブラックにしても芝のレースに限れば34秒7。ともすれば、イメージ的に速い上がりが使えないように見えた人気薄の馬たちでさえも、ちゃんとそのあたりに好走レンジを持っていたのです。

 この数値が速ければ速いほど良いというわけではないのですが、基準を下回る馬は現代の天皇賞(春)ではスピード的に厳しいと見て、初手からバッサリと切り捨てていきたいと考えています。

 今年の出走馬予定馬で、『1〜3着時の上がり3ハロンタイム平均』の線引きとなる35秒0以下を記録しているのはトーセンカンビーナフィエールマンエタリオウミッキースワローキセキユーキャンスマイルの6頭です。(※不良馬場などによる異常値を緩和するため、最速値と最遅値を除いての平均(トリム平均)です)

 闇雲にデータだけを見るのではなく、まずは仮説を立てて、そこから裏付けとしてのデータをリサーチ。ウマい馬券では、ここからさらに踏み込んで天皇賞(春)を解析していきます。印ではなく『着眼点の提案』と『面倒な集計の代行』を職責と掲げる、岡村信将の最終結論にぜひご注目ください。
(文=岡村信将)

ただ今、ウマい馬券では天皇賞(春)予想特集ページを公開中。長距離戦に実績のある“穴の万哲”ことスポニチ・小田哲也記者や血統予想で定評のある栗山求氏が「買ってほしい1頭」をピックアップ。また、馬券裁判男・卍氏が満を持して今週からデビュー。 予想の参考にぜひご覧ください!

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