戦前の1927(昭和2)年に岩手県の小岩井農場にイギリスから輸入された名種牡馬シアンモアを記念して創設された重賞競走で、第1回は1975年に施行されている。以前はシーズン最初の古馬重賞として定着していたが、2013年から
トライアルの赤松杯が重賞に格上げされたため、シーズン2戦目の重賞となった。第45回を迎える今年は、
JRAからの転入初戦を圧勝した
ランガディアのレース振りに注目だ。
◎は
ランガディア。中央では重賞にも出走していた実績馬だが、初ダートとなった転入直前の
総武Sで殿負けだったこともあり、転入初戦の赤松杯では6番人気とさほど評価は高くなかった。だが蓋をあけてみれば2着に9馬身もの差をつけ、力の違いを見せつけた。前走を見る限りダートも全く問題なく、水沢の1600mと前回と同条件だけに、どれだけ強い勝ち方をするのかに期待が集まりそうだ。
○に
ヤマショウブラック。赤松杯は1番人気に推されたものの3着。ただ2走前の
桐花賞は古馬に交じって3歳で優勝したように、能力は高い。ひと叩きされて良化は必至で、ここは
ランガディアの相手筆頭とする。
▲は
エンパイアペガサス。2走前の
桐花賞では
ヤマショウブラックの2着に敗れたものの、それまでは岩手の大将格と言っていい存在だった。赤松杯では5着だったが、540キロ前後の大型馬で、1度使った上積みもあるはずだ。
△は昨年の覇者
ロジストーム、
赤松賞2着の
スティンライクビー、9歳となった今年
トウケイニセイ記念で重賞を勝った
センティグレードの3頭。
ランガディアの1強ムードだが、その中で若い
ヤマショウブラックや古豪
エンパイアペガサスがどこまで迫れるかも見どころ。
シアンモア記念は、5月10日(日)、18時10分発走。
(文:佐々木祥恵)