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【NHKマイルC】ラウダシオン、1馬身差で圧巻V 完璧ペース配分でライバル完封

デイリースポーツ
  • 2020年05月11日(月) 07時00分
 「NHKマイルC・G1」(10日、東京)

 強烈な南風が吹き荒れる中で行われた3歳マイル王決定戦は、9番人気の伏兵ラウダシオンが2番手から抜け出して快勝。逃げた1番人気レシステンシアに1馬身半の差をつけ、G1初制覇を果たした。3着には6番人気のギルデッドミラーが入り、3連単は15万円超えの波乱決着となった。

 いともたやすくG1タイトルを奪取。2番手につけたラウダシオンが完璧なペース配分から、強力なライバルたちに影さえ踏ませぬ圧巻の走り。3着に敗れた父リアルインパクトの無念(11年)も晴らすとともに、父に初めてのJRA重賞をプレゼントした。

 デビュー以来、唯一馬券圏内を外していたのが、8着に敗れたマイルの朝日杯FS。今回は距離への挑戦でもあった。それでも初コンビのM・デムーロは「何度も過去の映像を見たし、2度追い切りに乗せてもらった。千二、千四は忙しい気持ちがあったので、千六が一番いいと思っていた」と迷いはなかった。

 好スタートから難なく2番手へ。「後ろの馬も気になったけど、何も来なかったし、何度もレースをしていたので、ターゲットはルメールだと思った」。ラスト200メートル手前、右ステッキで合図を送ると瞬時に反応。逃げるレシステンシアを並ぶ間もなくかわすと、最後は2歳女王に1馬身半差をつけた。これで鞍上は昨年(アドマイヤマーズ)に続く連覇で、G1通算32勝は岡部幸雄を抜き単独2位(1位は武豊の77勝)。「無観客で寂しかったけど、応援してくれてありがとう」と画面越しのファンに感謝の言葉を送った。

 若き指揮官も満面の笑みだ。クロノジェネシスで臨んだ大阪杯では、M・デムーロ騎乗のラッキーライラックに敗れたが、斉藤崇師は「味方になったら頼もしい」と鞍上に最敬礼。調教師として37歳8カ月12日での勝利は、レース史上最年少となった。「一戦ごとに筋力がついて、いい馬になってきました。これだけ走ってくれて、偉いですね」と愛馬の頑張りをたたえた。

 今後については「まずは状態を見て。もっと力をつけて、マイルのチャンピオンになってほしいですね」と話すにとどめた。次は受けて立つ立場。さらなる地力強化を図り、挑戦者をはねのけていく。

提供:デイリースポーツ

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