私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」、12度以上18度未満の「涼」、18度以上25度未満の「暖」、25度以上30度未満の「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。

　さらにJRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。

【注目すべきは持ち時計と気候適性】

　今週は東京競馬場で、春のマイル女王を決めるヴィクトリアマイルが行われます。15年には3連単20,705,810円のGI史上最高払戻金を記録するなど、馬券的には超難解のレース。土曜は雨の予報となっていますが、日曜は晴れて気温も上がり、現時点では高速馬場での決着が予想されています。ここでは過去10年間のなかで、高速馬場決着となった年の分析や気候成績を中心に、注目馬を抽出していきます。

　まず過去10年の人気別成績を見ると、1番人気は2勝を含む5連対ですが、13年を最後に勝っていません。2番人気は11年の1勝のみ、3番人気は未勝利に対し、5番人気以下の馬が6勝も挙げている点は見逃せません。とくに、12年以降は7番人気以下の馬が毎年馬券圏内に食い込んでおり、過去10年で激走馬が15頭と、高配当が期待できるレースとなっています。

　過去10年の気候はこの時期らしく「暖」が8回、「暑」が2回となっています。

　続いて注目ポイントですが、3点あります。まずは、1分30〜32秒台前半の決着となった9年間で、連対馬18頭中10頭が「準オープン以上のマイル戦で1分31〜33秒台のタイムで連対実績を残している」点です。

　例えば、15年に12番人気ながら2着に食い込み、大波乱の片棒を担いだケイアイエレガントは前走の京都牝馬Sを9番人気で勝った際に1分33秒9という時計を残していましたし、 18年に8番人気で勝利したジュールポレールは、前年のうずしおSを1番人気で勝ったときにマークした時計が1分33秒8でした。

　2つ目は「前年馬券圏内の馬が、翌年も連対に入るリピート好走が6度もある」点です。この“リピーターが多い”というレースの特徴は他でもよく語られていますので、ここでは詳細は割愛しますが、同じレースでリピーターが6頭というのは他の古馬GIでは見られない傾向です。

　また気候のデータからは、「馬券圏内30頭中21頭が『暖』〜『酷暑』で2勝以上を挙げている」点が挙げられます。

　以上のような点から、今年のヴィクトリアマイルでは「準オープン以上のマイル戦で1分31〜33秒台のタイムで連対実績を残している馬」、「『暖』〜『酷暑』で2勝以上を挙げている馬」そして昨年の1〜3着馬については、注目しておいたほうがよさそうです。
(文＝三宅誠)

ただ今、ウマい馬券では4周年キャンペーンを開催中。日頃の感謝を込めて、抽選で「ウマいグルメ」をプレゼント！ また今週は柴田阿弥さん、池田ショコラさん、RENAがヴィクトリアマイルを徹底攻略！ 予想の参考にぜひご覧ください！