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【オークス】サンクテュエール 3歳牝馬の勝たせ方を知る藤沢和調教師が語る「奥の手」/トレセン発秘話

  • 2020年05月22日(金) 18時00分
 今年のオークス(日曜=24日、東京芝2400メートル)は主役を務める無敗の桜花賞デアリングタクトに、スイートピーSをこれまた無敗で制した新星デゼルが挑戦する構図が出来上がりつつあるが…。

 関東馬が“場を貸すだけ”なのかといったらそうでもなく、インターミッションウインマリリンマルターズディオサの3頭出し手塚厩舎に、マジックキャッスルの国枝厩舎、そしてサンクテュエールを送り出す藤沢和厩舎など、近年の美浦をけん引する有力厩舎が駒を揃えてきたことは注目に値する。

 その中でも藤沢和厩舎はソウルスターリング(2017年オークス)、グランアレグリア(19年桜花賞)と、近年は3歳牝馬クラシックでの強さが際立つ存在。

 サンクテュエール桜花賞の敗戦(6着)で少々評価を落としそうなムードだが、3歳牝馬の勝たせ方を知る“巨匠”が、大一番で奥の手を打つのでは? そう思わせるムードが少なからずある。

 記者がサンクテュエールに関してまず驚いたのは、桜花賞が終わった翌週早々にオークス参戦が決まったこと。デビューからの4戦がすべてマイルなのを踏まえれば当然、NHKマイルCも選択肢に挙がると思っていたからだ。十分に勝算が見込める選択肢だったはずだが…。

 藤沢和調教師はかねてより牡馬、牝馬を問わず、春のクラシックにおいては「王道組が強い」と何度も口にしてきた。かつてのシンボリクリスエスゼンノロブロイペルーサといったトライアルからダービーへと向かった管理馬がタイトルを逃したことを念頭にした発言なのだろうが、今年の牝馬路線に関しても、その持論は変わらない。

桜花賞は道悪で、しかも馬場の一番悪いところを通っての結果。それを考えれば、しっかり走れていたよ。強い馬たちが相手だったし、そこでそう差のない競馬だったんだから。シンザン記念は牡馬相手の厳しい中で勝っているんだし、何ら気後れするところはない」

 藤沢和調教師にはサンクテュエールの歩んできた道は、決して亜流ではないとの思いがある。

「穏やかな気性でかかったりしないから(2400メートルの)距離は大丈夫。それに今の時期に、この距離が得意な馬なんていないから、条件はみな同じなんだよ。ハナに行くような馬でもないし、上手に折り合ってくれるだろう。頑張って(桜花賞上位馬たちを)逆転してもらいたい」

 火曜朝のこと。坂路でのキャンターを終えて、坂路下の馬だまりに戻ってきた際、即座に鞍を外して厩舎まで引き揚げていくサンクテュエールの姿があった。あまり見かけない光景に「なぜ?」と思った次第だが…。そういえばソウルスターリングも、この時期は他馬のいない開門前の坂路下で静かに調整したりと別メニューを行うことが多々あった。

 藤沢和調教師は褒め言葉として「穏やか」という言葉をしばしば使うが、馬任せでそうなるのではなく、緻密な調整方法と師の慧(けい)眼があってこその結晶なのである。

(美浦のイレブン野郎・立川敬太)

東京スポーツ

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