1932年に創設され、今年で第134回を迎える伝統の一戦の
目黒記念。以前は春秋2回行われていたが、1984年から年1回の実施となった。
2006年からは、
日本ダービーと同じ日の施行となっている。またハンデキャップ競走ということもあり、ここ10年を見ても人気通り決まるレースはほとんどなく、今年も波乱含みの一戦となりそうだ。
◎は
オセアグレイト。前走の
メトロポリタンSでは1番人気に推されながら、インで行き場がなく脚を余しての5着と敗れた。ただこれまで東京コースでは2勝しており、2月の
ダイヤモンドSでも3着と良績を残しているし、2500m以上では3着を外しておらず、コース、距離とも、今回はこの馬にとって願ってもない舞台。
ルメール騎手に乗り替わって、そのレース振りにも注目が集まる。
○に
タイセイトレイル。大崩れはしないものの、ここのところひと息の競馬が続いていたが、前走では久々に上位争いを演じて3着と力のあるところを見せた。
目黒記念とコース、距離とも同条件の
アルゼンチン共和国杯で2着となった実績もあり、展開が向けばこの馬の末脚が生きるだろう。
▲は
ミライヘノツバサ。前走の
天皇賞(春)はGIでさすがに厳しかったのと、悪い馬場が影響して12着と大敗。だが幸いレース後のダメージもさほどなく、ここに向けて順調に調整されており、調教でも伸び伸びした走りを披露している。
ダイヤモンドSを勝った時と同じ東京コースで一発を期待。
△は3頭。勝ちきれないものの、GII、GIIIでは常に掲示板上位で入線している堅実派の
ステイフーリッシュ。
ボスジラは3連勝で臨んだ
阪神大賞典では初めての重賞挑戦だったせいか、太刀打ちできずに敗退したが、実績ある東京へのコース替わりは吉。
昇級初戦だが、3連勝で勢いに乗る
キングオブコージ。54キロの斤量も魅力だ。
オセアグレイトが待望の重賞初制覇となるのか。それとも伏兵馬が台頭して、例年通りに波乱となるのか。
目黒記念は、5月31日(日)、17時発走。
(文:佐々木祥恵)