6月7日に行われる
安田記念(3歳上・GI)の舞台となる東京芝1600m。このコースについて解説していく。
東京競馬場の芝コースは左回りで1周距離2083.1m。これは新潟競馬場に次ぐ広さで、ゴール前直線も525.9m、幅員は最大41mと、まさにチャンピオン決定戦にふさわしいコースだ。広い幅員を生かし、A〜Dのコースを使い分けることによって馬場の傷みの分散化を図っている。
東京芝1600mは向正面直線の右奥からのスタート。いわゆるコーナー2回の「ワンターン」のコースになる。3コーナーまでの距離は550mほど。緩やかな下りからスタートして、3コーナー手前で緩やかに上り、再度3〜4コーナーは下り坂になる。最後の直線は525.9m。残り480m地点から260m地点にかけて、高低差2mの上り坂が待ち構えている。坂を上りきってからはほぼ平坦。
初角まで長いので、基本的に枠の有利不利は少ない。また、外枠の馬が先行争いに加わると、ペースが厳しくなって逃げ、先行馬にとって厳しくなる傾向がある。
安田記念は3回東京開催の2日目。3回東京は前半4日間をCコース、後半4日間をDコースで行う。前開催の2回東京は、前半6日間をAコース、7〜10日目をBコース、11、12日をCコースで施行された。つまり
安田記念は連続開催の14日目であり、Cコース使用4日目ということになる。
連続開催による馬場の損傷が気になるところだが、2回東京開催は昨年に引き続き、かなりの高速馬場となっている。昨年の
安田記念が1.30.9だったので、今年も良馬場なら1分30秒台の決着も十分にありそうだ。
上がり最速馬が5年連続で馬券絡みを果たしており、決め手があれば馬券圏内までしっかりと届く。とはいえ、昨年は
アーモンドアイが最速となる上がり32秒4の脚を繰り出しながらも3着に終わったように、Cコース替わりかつ絶好の馬場コンディションなので内・前優勢の傾向が強い。内枠を引いた馬には最大限の警戒を払いたい。