今年の
安田記念で逃げ馬候補として挙げられるのは
セイウンコウセイ、
ダノンキングリー、
ダノンスマッシュ、
ミスターメロディあたりですが、絶対的な逃げ馬不在のメンバー構成だけに、当日の天気や馬場などに応じて先手を取る馬は変わってきそうです。
Cコースの馬場は相変わらず時計が速く、内外どちらも伸びる馬場なので、ペースが結果に与える影響は非常に大きいと思われます。極端に速い流れになる可能性は低く、基本的にはスローペースでの競馬と考えるべきでしょう。
では、各有力馬の解説をしていきましょう。前走の
ヴィクトリアマイルでは体調面の不安を一蹴する素晴らしい走りで、適性の高い東京でハイクオリティの競馬を見せた
アーモンドアイ。今回も同条件の良馬場ならば牡馬相手にも通用可能で、昨年は不利があっての敗戦でしたが、それを考えれば勝ち負けが期待できます。ここは逆らいようがない印象で、体調面さえクリアできれば負けられない一戦です。
インディチャンプの前走は、福永騎手が見事なレース運びでの勝利。内枠なら、なお力が発揮できるタイプの馬です。今回も先行馬が少ないメンバー構成ならば自在性のある競馬が生きそうで、高速馬場への対応も問題ありません。距離がベストのマイルであれば安定感抜群で、相手の上位候補の1頭に取り上げたいところです。
続いて、
グランアレグリアですが、前走の敗戦は特殊馬場が結果的に響いた形。1200mへの対応を見せたことは、素直に評価できる走りでした。マイルも問題ない馬で、前走のように外を回るほうがこの馬にとって最も力を出せるはずです。緩い流れも
桜花賞で経験済みなので、いきなり休み明けでも要注意の1頭です。
ダノンキングリーの前走は、マイペースの先手策の割に伸び切れない敗戦で、内容自体は正直、微妙といえる3着でした。とはいえ、マイル路線への距離短縮はプラスで、逃げ馬の少ないメンツで自在性を生かす競馬ならば一変の余地があります。勝つまでのパンチ力はありませんが、2、3着ならば十分にチャンスがあるはずです。
前走のオーストラリアでのレースは残念ながら3着に終わった
ダノンプレミアムですが、
マイラーズCほど走れればGIでも戦える逸材です。ただし、緩い流れの競馬はベストとはいえず、レーン騎手に乗り替わりもテン乗りは気になります。ここはやや評価を落としたい馬で、人気以上に厳しい戦いとなるかもしれません。
前走の
京王杯SCでは◎に指名した
ダノンスマッシュ。結果的に、レーン騎手の逃げの手が光った見事な競馬でした。今回は1600mへの距離延長となりますが、その点については問題なさそうで、先手を主張すれば残り目の可能性も十分にあるはず。三浦騎手との手も合いそうで、今の馬場を生かした強気な競馬をすれば、アッといわせてもおかしくありません。
以上の6頭をピックアップし、上位の馬を
ジャッジしましたが、正直、今年の
安田記念は大きな波乱まではない印象です。やはり
アーモンドアイや
インディチャンプ、
グランアレグリアなどの上位人気組優勢のレースとなりそうです。ただし、人気馬のなかでも危ない馬もいるので、そのあたりは明確にしたうえで馬券から外して、穴馬2-3頭を絡めて美味しい配当をゲットしたいと考えています。
当日の雨予報が気にはなりますが、大雨さえ降らなければ高速馬場でスローの上がり勝負となりそうなだけに買うべき馬とそうでない馬がわかりやすいと思います。今週も上記に取り上げたなかで、最も狙い目の◎から最終的な予想を公開する予定なので、ぜひご期待ください。
(文=倉本匠馬)
安田記念では、なぜ人気馬が飛ぶのか? 『
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