「
エプソムC・G3」(14日、東京)
連覇へ向けて10日、
レイエンダが出走態勢を整えた。朝一番の美浦坂路で追われた最終リハは、終始馬なりだったが、併せ馬で十分に負荷はかけられた。自身2つ目のタイトルゲットで、復活ののろしを上げる。また、栗東坂路では、オープン特別Vで勢いに乗る
アイスストームが軽快なフットワークを披露。重賞初Vへ、こちらも準備はできている。
開門直後、まっさらな美浦坂路で先陣を切った
レイエンダ。同じく
エプソムCに出走する僚馬の
ゴーフォザサミットを2馬身後方に従え、ゆったりとしたフットワークで登坂。最後は馬体をそろえて
フィニッシュラインを通過し、4F53秒6-39秒3-12秒5のタイムを計時した。
「見ての通り、時計は速くないけど、順調だよ」と藤沢和師は満足そうにうなずいた。先週の
安田記念を
グランアレグリアで制したばかり。自身30個目となる区切りのG1タイトルを奪取し、「いつも応援してもらっているし、頑張らないとな」と笑みを浮かべる。
勢いに乗った今週は、17年ダービー馬
レイデオロの全弟でレース連覇を目指す。5番人気で臨んだ昨年は、待望の重賞初Vを達成した。ただ、その後はひと息の成績。「新潟(19年
新潟記念=1番人気10着)で変な競馬をしてからリズムが良くなかったけど、この暑い時季がいいのかな。調教の気配もすごく良くなってきたよ。去年勝っているしな」とトレーナーは状態アップに胸を張った。
また、課題としていた精神面にも「ブリンカーの効果もあるのかな。いつもは諦めてしまうのに、前走(
ダービー卿CT3着)は狭いところを最後まで諦めずに走ってきたからな」と成長ぶりを感じ取る。
ずっと気難しい面が出世を妨げてきた。実績はまだまだ物足りず、偉大な兄の背中は遠い。それでも「昨年勝ってから足踏み状態。ここからまたやり直しだな。期待したい」と指揮官は前を見据える。3走ぶりにルメールとのコンビが復活。実りの秋を目指して、まずは連覇で勢いをつける。
提供:デイリースポーツ